ポルシェ、「718 ケイマン GT4 RS」予約受注開始 最高出力500PSで0-100km/h加速3.4秒

　ポルシェジャパンは11月17日、718モデルレンジのトップモデル「718 ケイマン GT4 RS」の予約受注を開始した。ステアリングは左右を選択でき、価格は1843万円。

　718 ケイマン GT4 RSは、最高出力500PS（368kW）、最大トルク450Nmを発生する自然吸気の水平対向6気筒 4.0リッターエンジンを搭載、トランスミッションは7速PDK（ポルシェデュアルクラッチトランスミッション）を装備。0-100km/h加速3.4秒、7速で最高速315km/hのパフォーマンスを実現する。

　車両重量1415kgの軽量設計と、俊敏なシャシーのセットアップ、最新のエアロダイナミクスを採用するなど、718 ケイマン GT4 RSはニュルブルクリンクのノルドシュライフェにおいて、718 ケイマン GT4のラップタイムを23秒以上短縮。

　ポルシェブランドアンバサダーのイェルク・ベルクマイスター氏は、最終段階のセットアップ調整において、20.832kmのコースを7分9秒300で周回。以前にベンチマークとして使用されていた20.6kmのショートバージョンのコースでは、718 ケイマン GT4を23.6秒上まわる7分4秒511で1周している。

車両重量1415kgでパワーウエイトレシオは2.83kg/PS

　1415kgの車両重量（DIN規格に準拠、乗員なし、燃料満タン）は、718 ケイマン GT4のPDK仕様車より35kg軽量に仕上げられ、パワーウエイトレシオは2.83kg/PS。ボンネットやフロントフェンダーなどのコンポーネントに炭素繊維強化プラスチック（CFRP）を使用することでこの軽量化を実現。断熱材の量の削減と、軽量カーペットも軽量化に寄与し、リアウィンドウは軽量ガラス製。ナイロン製のドアオープナーとネットを用いた収納コンパートメントを備える軽量ドアパネルなどが採用された。

　エクステリアには、運転席側や助手席側ウィンドウの後方にあるプロセスエアインテークを装備。通常の718 ケイマンでは、ここに小さなサイドウィンドウを備えるが、この新しいエアインテークは、吸気の流れを改善しながら乗員の耳のすぐ横でスリリングなインテークサウンドを生み出す。リアホイール前部の特徴的なエアインテークも維持されており、エンジンの冷却に使用される。

　さらに、リアまわりには新しい固定式リアウイングのスワンネック式アタッチメントとアルミニウム製ウイングサポートを装備。WECやIMSAで活躍するGTレーシングカー、ポルシェ911 RSRと同じ形状のウイングを採用した。

　718 ケイマンに比べて30mm低い車高、フロントホイールアーチの目立つベント、リアディフューザーを接続して空力的に最適化されたアンダーボディパネル、マルチ調節式フロントディフューザー、および新しいフローアラウンドサイドブレード付フロントスポイラーリップを組み合わせたGT4 RSは、サーキット専用のパフォーマンスモードを使用すると、GT4よりも約25％大きなダウンフォースを発生するという。

　シャシーの最適化も性能の向上に貢献。ボールジョイントがシャシーをボディにしっかりと固定してより精確でダイレクトなハンドリングを実現。サーキット対応の調整可能なシャシーはRS専用のショックアブソーバーのセットアップを備え、スプリングとスタビライザーのレートが変更された。

　さらに、オプションの「ヴァイザッハパッケージ」が用意され、フロントラゲッジコンパートメントリッド、プロセスエアインテーク、クーリングエアインテーク、エアボックスカバー、エクステリアミラーアッパートリム、およびリアウイングがカーボン織目模様仕上げになる。また、ポルシェ935のエグゾーストシステムに似たチタン製のテールパイプを採用し、リアに取り付けられたロールケージもチタン製。ダッシュボード上部はRace-Tex素材で装飾され、大きな“Porsche”ロゴがリアウィンドウに組み込まれる。ヴァイザッハパッケージを使用すると、20インチ鍛造アルミニウムホイールの代わりに20インチ鍛造マグネシウムホイールを追加料金で注文することも可能。