ニュース

スーパーフォーミュラ第5戦SUGO、4号車 サッシャ・フェネストラズ選手が初優勝

スーパーフォーミュラを初優勝した4号車 サッシャ・フェネストラズ選手(REALIZE Corporation KONDO SF19)

セーフティカーが2度も出る荒れたレースに

 スーパーフォーミュラ第5戦SUGOが、6月18日~19日の2日間にわたってリニューアルされたスポーツランドSUGO(宮城県柴田郡村田町)で開催された。19日14時半過ぎには決勝レースが開催された。

 決勝レースは、ポールポジションからスタートした1号車 野尻智紀選手(TEAM MUGEN MOTUL SF19)を2位の4号車 サッシャ・フェネストラズ選手(REALIZE Corporation KONDO SF19)が1コーナーまでに抜き、ホールショットを奪う。しかしながら、1コーナーで軽い接触があり3号車 山下健太選手(REALIZE Corporation KONDO SF19)がイン側にスピンしてしまい、芝生エリアから自力で脱出することができずセーフティカーが出ることになってしまった。山下選手はリタイアとなった。

決勝レースハイライト | 2022 SUPER FORMULA Rd.5 SUGO
スタートシーン
スピンしてしまった3号車。スタート直前の雨で芝が滑るようになってしまったためか脱出できず。1度目のセーフティカーが出た

 7周目にセーフティカー解除となり、4号車 サッシャ・フェネストラズ選手、1号車 野尻智紀選手、65号車 大湯都史樹選手、6号車 大津弘樹選手の順に1コーナーに入っていく。しかし、このセーフティカー解除の周に50号車 松下信治選手(BYOUBUGAURA B-MAX SF19)が1コーナーでクラッシュ、再びセーフティカーが出ることになった。

セーフティカー解除の周に1コーナーでクラッシュ。再びセーフティカーが出ることになった

 10周目になるとピットインが可能となるが、セーフティカー中のピットインはタイム的に有利となり、2度目のセーフティーカー中に各車は続々ピットイン。

 ただ、37号車 宮田莉朋選手(Kuo VANTELIN TOM'S SF19)、5号車 牧野任祐選手(DOCOMO DANDELION M5S SF19)、20号車 平川亮選手(carenex TEAM IMPUL SF19)、36号車 ジュリアーノ・アレジ選手(Kuo VANTELIN TOM’S SF19)、19号車 関口雄飛選手(carenex TEAM IMPUL SF19)、7号車 小林可夢偉選手(Kids com KCMG Cayman SF19)、55号車 三宅淳詞選手(TEAM GOH G01 SF19)の7台はピットに入らずステイアウトの戦略を選択。上位に立って逃げ切りを図る。

 ピットイン組では、4号車 サッシャ・フェネストラズ選手は問題なくすませたものの、1号車 野尻智紀選手は65号車 大湯都史樹選手にピット作業で抜かれてしまう。サッシャ選手は7位、野尻選手は10位となってセーフティカー周回中に復帰し、ステイアウト組を追いかけることになった。

 セーフティカーは14周目にイン、15周目からレース再開となった。レース再開後、ステイアウトした上位3台は1分8秒台で走り、タイヤ交換をした実質トップのサッシャ・フェネストラズ選手以下は1分9秒台で走る。宮田莉朋選手がサッシャ選手に対し、36秒以上の十分なギャップを築くと、1位になれる可能性が出てきた。

 35周目、部品がメインストレートに落ちたためセーフティカーが出るかと思われたが、オフィシャルが回収。そのままレースは継続した。

 ステイアウト組では、38周に36号車 ジュリアーノ・アレジ選手がピットイン。ステイアウト組は十分なギャップをタイヤ交換組に築くことができず、順位を下げていく。ジュリアーノ選手は4位から最後尾に落ちてしまった。

 3位を走っていた平川選手も39周にピットイン。ピットアウト後各車に抜かれ14位になった。これで3位に上がった関口選手は41周目にピットイン。やはり、ピットアウト後は最後尾へ。

 2位の牧野選手は44周にピットイン。牧野選手はなんとか7位で復帰。その後、46周目に1位の宮田選手と2位の小林可夢偉選手がピットイン。宮田選手は6位で復帰、小林可夢偉選手は17位で復帰した。

 これでステイアウト組は全車ピットイン。サッシャ選手、大湯選手、野尻選手の順でタイヤ交換組が上位に出た。

 レースは2度のセーフティーカーが出たことから70分ルールで終了することになった。49周目にレース終了となり、サッシャ選手、大湯選手、野尻選手が表彰台を占め、サッシャ選手が初優勝を果たした。

 ステイアウト組で最上位となったのが4位の牧野任祐選手。ピットイン前は1位を走っていた宮田選手はピット作業に手間取り6位となった。平川選手は一旦順位を下げたものの、その後追い上げ7位まで順位を戻した。

 結果的にはセーフティカー中にピットインした各車が1位から3位の上位を占めたが、ステイアウト組も牧野任祐選手が4位になるなど、レース戦略的な見どころはたくさんあった。最大レース時間がもっと長ければ結果が分からない部分があるなどスーパーフォーミュラの魅力が出たレースであると同時に、たらればの話ではあるもののレーススタート時刻を繰り上げるなどして最大レース時間に余裕がほしいなと思われたレースだった。

表彰台
ウィニングランを行なうサッシャ選手
2位になった65号車 大湯都史樹選手(TCS NAKAJIMA RACING SF19)
3位になったポールポジションスタートの1号車 野尻智紀選手(TEAM MUGEN MOTUL SF19)。ランキングトップを維持し、2位の平川選手との差を広げた

スーパーフォーミュラ第5戦SUGO 決勝結果(暫定)

順位号車ドライバーマシン名合計タイム周回数前車との差ベストタイム周回数
14サッシャ・フェネストラズREALIZE Corporation KONDO SF191:10:32.5294901:09.132
265大湯都史樹TCS NAKAJIMA RACING SF191:10:37.833495.3045.30401:09.115
31野尻智紀TEAM MUGEN MOTUL SF191:10:39.550497.0211.71701:09.215
45牧野任祐DOCOMO DANDELION M5S SF191:10:39.675497.1460.12501:07.346
56大津弘樹DOCOMO DANDELION M6Y SF191:10:43.4164910.8873.74101:09.532
637宮田莉朋Kuo VANTELIN TOM’S SF191:10:44.1834911.6540.76701:08.220
720平川亮carenex TEAM IMPUL SF191:10:47.4944914.9653.31101:07.941
812福住仁嶺ThreeBond Drago CORSE SF191:10:50.6004918.0713.10601:09.638
918国本雄資Kids com KCMG Elyse SF191:10:51.6914919.1621.09101:09.542
1015笹原右京TEAM MUGEN BINGO SF191:10:52.0034919.4740.31201:09.317
1138坪井翔P.MU/CERUMO・INGING SF191:10:53.8644921.3351.86101:09.329
1264山本尚貴TCS NAKAJIMA RACING SF191:10:54.9354922.4061.07101:09.019
1336ジュリアーノ・アレジKuo VANTELIN TOM’S SF191:10:55.2204922.6910.28501:08.241
1414大嶋和也docomo business ROOKIE SF191:10:57.7124925.1832.49201:09.248
1519関口雄飛carenex TEAM IMPUL SF191:11:00.7474928.2183.03501:07.144
1653佐藤蓮Red Bull TEAM GOH G01 SF191:11:05.4834932.9544.73601:09.320
177小林可夢偉Kids com KCMG Cayman SF191:11:05.7174933.1880.23401:08.149
1855三宅淳詞TEAM GOH G01 SF191:11:07.5574935.0281.8401:07.948
1939阪口晴南P.MU/CERUMO・INGING SF191:11:13.0734940.5445.51601:09.419
2050松下信治BYOUBUGAURA B-MAX SF1915:36.760742LAP42LAP01:48.27
213山下健太REALIZE Corporation KONDO SF19