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プジョー、WEC富士6時間で参戦車「9X8」など説明会 「美しいクルマ、ハイテクロノジのクルマを、愛情を込めて心を込めて作っています」とビルコ氏

富士スピードウェイに登場したリアウィングレスコンセプトの9X8

プジョー・スポールが富士に登場

 プジョー・スポールは9月9日、FIA WEC 富士6時間耐久レースにおいて、WEC(世界耐久選手権)参戦についての狙いや、参戦マシン「9X8」についてなど記者会見を開催した。プジョー・スポールからは、ジャン-マルク・フィノ氏(プジョー・スポール ディレクター)、ジェームス・ロシター選手、ジャン-エリック・ベルニュ選手、トマ・ビルコ氏(Stellantis[ステランティス]ジャパン マーケティングディレクター)が登壇した。

 トマ・ビルコ氏はプジョーのモータースポーツ活動について紹介。プジョーのモータースポーツへの復帰は、これまでのプジョーの歴史の延長線上にあるもので、1992年、1993年、2009年にはWECのなかで特別なレースに位置づけられているル・マン24時間レースで総合優勝していることを紹介した。また、ピルコ氏はプジョー車が日本市場で成長を続けていることにも触れ、7年連続で成長し続け2021年には1万2000台以上の販売を記録したという(2022年は、世界的な自動車の生産難により現時点で減少)。

リアウィングレスコンセプトとはいえ、ボディ全体でダウンフォースを発生するデザイン
リアから見ても跳ね上がりが強いのが分かる

 ビルコ氏は、プジョーが考える大事なものの1つにエモーション、感情、気持ちがあるという。「私たちはライフのため、美しいクルマ、ハイテクロノジのクルマを、愛情を込めて心を込めて作っています。ぜひみなさんとシェアしていきたいと思いますので、クルマに愛着を感じていただき、素晴らしい充実時間を味わっていただければ」と、プジョーがクルマに込める思いを紹介した。

Stellantisジャパン マーケティングディレクター トマ・ビルコ氏
日本国内で販売台数を伸ばすプジョー

プジョーがモータースポーツを行なう3つの理由

プジョー・スポール ディレクター ジャン-マルク・フィノ氏

 参戦マシン「9x8」については、プジョー・スポール ディレクター ジャン-マルク・フィノ氏が紹介。フィノ氏はモータースポーツに復帰した理由として3つを紹介。第一がル・マン24時間があるため、第二がハイブリッドカーのような新しい技術開発のため、第三がマーケティングのためという。モータースポーツはマーケティングバリューが高いとした。

 とくに今回の9x8は、リアウィングレスという要素も話題だが、ライオンスタイルというブランドアイデンティティを大切にしているとのこと。WEC、しかも最速クラスのハイパーカークラスながら、実際の市販車と共通するデザイン要素は見て取ることができる。

 リアウィングレスというデザインについては、空気抵抗の効率(efficiency)、ドラッグの効率を狙ったものだと説明。CFDでテストして、実際のトラックを走るなどを繰り返したという。革新的なデザインでもあるため、2022年を学習の年と位置づけ、今シーズンは知見をためていくことになる。