ニュース

ボッシュ、CES2023でMEMSセンサーを訴求 「Sensor tech #LikeABosch」を打ち出す

ボッシュはCES2023でMEMSセンサー全面に訴求する「Sensor tech #LikeABosch」を打ち出した。ロバート・ボッシュ 取締役会メンバー タニア・リュッカート氏(右)とボッシュ米国法人 社長 マイク・マンスエッティ氏(左)

「Sensor tech #LikeABosch」

 ボッシュは1月4日(現地時間)、世界最大の技術見本市「CES2023」においてプレスカンファレンスを実施した。これまでボッシュは「#LikeABosch」を訴求してきていたが、2023年は「Sensor tech #LikeABosch」へと、ボッシュの得意とするMEMS(Micro Electro Mechanical System)センサーを前面に打ち出してきた。

 プレゼンテーションにはロバート・ボッシュ(Robert Bosch) 取締役会メンバー タニア・リュッカート(Tanja Rueckert)氏、ボッシュ米国法人 社長 マイク・マンスエッティ(Mike Mansuetti)氏が登壇。ボッシュのMEMSセンサーによって開かれる未来を語った。

Sensor tech #LikeABosch | Bosch Global

https://www.bosch.com/stories/like-a-bosch/sensortech-likeabosch/

 ボッシュによると、世界のセンサー市場は2019年から2030年の間に2倍以上の4000億ドルになるとし、重要性が高まっていくという。ボッシュのMEMSセンサーは1995年に生産を開始して以来、180億個の製品を生産。いまだに急成長を続けているという。その規模は、過去5年間でそれまでと同等の量を生産しており、今では自動車1台あたりにボッシュのMEMSセンサーが平均22個搭載されているという。

 スマートフォンの半分にはボッシュのMEMSセンサーが1個以上搭載され、フィットネストラッカーやスマートヘッドホンを使っているなら、さらにその数は増えていく。

 このセンサー市場で有望なのは量子センサーだと語り、量子センシングは現在のMEMSセンサーよりも、1000倍の測定精度を持つという。ボッシュは2022年に量子センサーの商用化を推進するスタートアップを設立し、今後数年間で最大70億ドルの規模に達するとみられるこの分野に参入した。

 さらにボッシュはデジタリゼーションにも取り組み、今後3年間で事業のデジタルトランスフォーメーションに100億ドルと追加投資。現在4万人いるソフトウェアエンジニアをさらに拡大していく。

事業のDXに10億ドルを追加投資

 その目標は、「Invented for life」という約束を果たすためだとし、そのために新たな方法を見つけ、生活の質を向上させ、真のメリットをもたらす製品やソリューションを提供する。

多くのセンサーをCES2023発表

自動運転車の実現にもセンサーは欠かせない
レベル4自動運転のオートバレーパーキング機能を持つメルセデス車も、ボッシュのセンサーにおいて実現されている

 ボッシュは、高まるセンサー需要に対応するため、ドレスデンとロイトリンゲンのウエハー製造工場に多額の投資を実施、2026年までにセンサーの開発と製造を含む半導体投資として、30億ユーロを投下していく。

 ボッシュはこのCES2023で多くのセンサーを発表。一つはBHI360/BHI380でジェスチャー検出や歩数カウントを行なうもの。380は360をベースに自己学習型のAIソフトウェアを搭載している。もう一つは世界最小のガスセンサー「BMV080」で、粒子状物質(PM2.5)を測定。空気清浄器やスマートモニタなどの用途を想定している。さらに高度計測センサー「BMP585」、地磁気センサー「BMM350」なども発表し、高度や位置の精密な特定が可能になる。

BHI380

 位置を特定するセンサーについてはプレゼンテーションでも触れられ、人が高層ビルのどの位置にいるかによって迅速に救急隊員が駆けつけることができ、FCC(米国連邦通信委員会)に推定によれば、米国だけで1万人以上の命を救うことができるという。

位置特定を精密にすることで1万人の命を救うことができる

 これまでの「#LikeABosch」は、ボッシュが日本でライフスタイル製品をコンシューマ向けに展開していないこともあって若干分かりにくいものだったが、「Sensor tech #LikeABosch」はセンサーを全面に出していることもあって分かりやすいものになった。一般にボッシュのセンサーを買うことはできないが、その応用製品であるスマートフォンやスマートヘッドホン、eBikeなどがあることを思い浮かべやすいテーマになった。