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光岡自動車、「ビュート」が発売から30周年 次期モデルの年内発表を予告

2023年1月19日 発表

「ビュート」が発売から30周年

 光岡自動車は1月19日、コンパクトセダン「Viewt(ビュート)」が1月20日で発売から30周年を迎えることをアナウンスするとともに、次期モデルを年内に発表することを予告した。次期ビュートではどこか懐かしいスタイルを踏襲しつつ、使い勝手がよく、先進の安全装置も装備した令和にふさわしいモデルを目指しているという。

 ビュートはコンパクトな英国車風のデザインで人気を博し、1993年1月20日の発売以来、累計1万3000台を販売。ベース車両に日産自動車「マーチ」を使用し、ベース車両のモデルチェンジが実施されるたびに改良を重ね、現行モデルは3代目となる。

 ビュートを作るきっかけとなったのは、創業者の光岡進氏(現代表取締役会長)が1980年代にアメリカで目にしたDIY精神あふれる、自由で、乗る人々を飽きさせないワクワクするクルマたちで、それまでの事業の柱としていた原付免許で手軽に乗れるゼロハンカーシリーズから、乗用車開発にシフトした大きな原動力になったという。

 アメリカのおおらかなレプリカ文化に共感し、1987年から送り出した「BUBU Classic SSK(ブブ クラシック エスエスケー)」「BUBU 356 Speedstar(ブブ 356 スピードスター)」の開発を通してその製造技術を培った。そしてバブル崩壊の真っただ中、当時の価格で200万円台を目標に掲げ、「ジャガー・マーク II」をモチーフにしたコンパクトな英国車風のビュートの誕生に至った。

ビュート

 今回の発表に際し、光岡自動車は「モータリゼーションの先進国である欧米諸国には、量産メーカー車をベースに自由な発想で、より魅力的なデザインに仕上げたり、改造を施したり、独自のクルマづくりを行なう製作会社・コーチビルダーが数多く存在します。自動車メーカーになることを目指して『Zero1(ゼロワン)』の開発に取り組む一方で、コーチビルダーの原点ともいえる『遊び心あふれるワクワクするクルマ造り』を貫く精神は、この『Viewt(ビュート)』を筆頭に、昭和・平成・令和の3つの時代に渡り、今もなお受け継がれています。『Viewt(ビュート)』がこれだけのロングセラーとなりましたのは、クルマの魅力のみならず、誰もが不可能だと思われた田舎の小さな工場の自動車メーカーへの挑戦や、自由な発想でモノ作りを行なうスピリッツに共感されました皆さま方のご厚情の賜物と、あらためて感謝申し上げる次第でございます」と述べている。

 なお、現行ビュートの新車台数は残りわずかで、一部販売店が所有する在庫のみとなっているが、良質な中古ベース車から製造するメイクアップ車については今後も継続して受け付けを行なう予定としている。

ビュート