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エアレース世界チャンピオン室屋義秀選手、5次元モータースポーツ「エアレースX」を立ち上げLEXUS PATHFINDER AIR RACINGとして参戦

5次元モータースポーツ「エアレースX」立ち上げを発表した日本人初のエアレース世界チャンピオン室屋義秀選手

エアレース世界チャンピオン室屋義秀選手が、新しいエアレース「エアレースX」を立ち上げ

 日本人として初めてエアレース世界チャンピオンを獲得した室屋義秀選手は3月28日、同じエアレーサーのMatt Hall(マット・ホール)選手、Pete McLeod(ピート・マクロード)選手とともに、5次元モータースポーツ「AIR RACE X(エアレースX)」を立ち上げることを発表した。室屋義秀選手はこの新たなシリーズにLEXUS PATHFINDER AIR RACINGから参戦する。

 これは、2022年に始まるはずだったエアレース開催が見送りとなり、エアレースの再会を選手として待つだけでなく、選手自身が開催しようというもの。室屋義秀選手、マット・ホール選手、ピート・マクロード選手の3人が呼びかけて、2023年秋の開催を目指している。室屋義秀選手は「新たなムーブメントを起こしたい」と語り、新しいエアレースシリーズ立ち上げの意欲をしめした。

オンラインで参加したマット・ホール選手(右、オーストラリア)、ピート・マクロード選手(左、カナダ)

 5次元モータースポーツ「エアレースX」とは、これまでの3次元機動を伴うエアレースに加え、場所と時間を超えて戦う2つの意味を加えた競技になる。

 具体的にはこれまで開催してきたような一カ所に集まって開催する「リアルラウンド」と、レーストラックのレイアウトを世界各国で飛び、デジタルで融合して戦う「デジタルラウンド」から構成される。リアルラウンドは「もちろんわれわれが目指すもの」(室屋選手)としつつ、コロナ過や紛争で集まれないという現状を打破するものとしてデジタルラウンドを設定した。

 デジタルラウンドでは、世界各国でそれぞれの選手が同じ構成のコースを飛び、精密に位置やタイムを集めて競うという。現在の構想では1週間程度の期間でタイムを高め、そのタイムを集めて戦っていく。

 ただ、これだけだとタイムアタックだけになってしまうので、ホストシティを設定。そのホストシティの形に合わせたコースを設定することで、たとえばAR(拡張現実)を使ってホストシティで競っているように見えるという。

 現在は、3人のパイロットで構想を立ち上げた状態で、スポンサーやスタッフ集めなどはこれからとなる。また、このシリーズは3人が呼びかけ人になっており、今後広がっていくと思われるが、現時点でマット・ホール選手は競技の安全性について、ピート・マクロード選手は競技のルールについて強い興味があると語っていた。

 室屋選手によると最初のイベントは10月15日、デジタルの開催を目指している。