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IMAXレーザーで最新作「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」を楽しむ! 脇阪寿一氏によるトークショーをイオンシネマ シアタス調布で開催

2023年5月20日 開催

脇阪寿一氏ならではのレースの話を織り交ぜたトークも楽しめた「イオンシネマ シアタス調布IMAXレーザー導入記念 脇阪寿一氏スペシャルトークショー」

現実を超える映像を見せるIMAXレーザーとは?

 映像作品の視聴方法の主体がDVDやBlu-rayからインターネット配信へと変わってきて、視聴のための機器もTVからPC、スマートフォンやタブレットへと多様化してきた。こうした視聴法は通信環境、デバイスなどの技術が発展したことで実現したものだが、技術が進化しているのは作品を作る側も同様。撮影側が使う技術もどんどん進化しているのだ。

 それだけに制作コストをかけた最新映像作品が実現する映像の美しさや迫力の音など、その作り込みを楽しむためには相応の設備が必要。また、そうした情報量の多い作品は観ることに集中したいだけに、やはり映画館で鑑賞することが最善と言えるものだ。そこでイオンシネマが導入を進めているのが「IMAXレーザー」である。

 IMAXとは劇場の設計、プロジェクション、音響などを独自にカスタマイズすることで作り上げる「没入型映画体験ができるシアター」のこと。IMAXが特許を持つ映像処理技術「デジタル・メディア・リマスタリング技術(DMR)」によって上映作品は音響、明度、コントラストなど細部に至るまで高い精度で調整されてIMAX仕様にリマスタリング。こうした作業を行なうことで画期的な映像体験を可能としているのだった。

 そしてDMRによって作り上げたIMAX仕様の映像をスクリーンで上映するために開発されたのが、IMAXレーザーという上映設備だ。IMAXレーザーは専用のシアターにて運用され、革新的な4Kレーザー投影システムと12chサラウンドシステムによって、高解像度であり驚異的なシャープネス、抜群の明るさ、深みのあるコントラスト、豊かな色彩、そしてリアルサウンドという圧倒的な情報量で客席をかつてない臨場感で包み込むことを可能としている。

 映画好きにとってはぜひ体験したいIMAXレーザー。イオンエンターテインメントでは、今夏までにIMAXレーザーを導入したスクリーンを順次オープンする予定とのことだ。

 なお、すでにイオンシネマ シアタス調布、イオンシネマ各務原、イオンシネマ福岡では5月1日よりIMAXレーザーと12chサラウンドシステムの導入を完了しているが、今回、IMAXレーザーを導入したした記念として、5月20日にイオンシネマ シアタス調布(東京都調布市小島町2-61-1 トリエ京王調布 C館)のシアター10(座席数436席)で、大ヒット公開中の映画「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」の上映と合わせて「イオンシネマ シアタス調布IMAXレーザー導入記念 脇阪寿一氏スペシャルトークショー」が開催された。

イオンシネマ シアタス調布は2023年5月1日にIMAXレーザーを導入。幕張新都心、越谷レイクタウン、新潟南、岡山の各イオンシネマには今夏に導入予定となっている
イオンシネマ シアタス調布では映画「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」をIMAXレーザーで上映中
レーシングドライバーであり、SUPER GTではTGR TEAM SARDのチーム監督を務める脇阪寿一氏が「イオンシネマ シアタス調布IMAXレーザー導入記念 スペシャルトークショー」に登壇

 上映&トークショーは5月20日の9時からと早い時間だったにも関わらず、イオンシネマ シアタス調布のロビーでは、お目当ての映画の上映を待つ多くの人で混雑していた。実際、ロビーへつながるエレベーターのドアが開いた瞬間、予想していなかった人の多さについ驚きの声を発してしまったくらいだ。

 そしてIMAXレーザーを導入する会場へ入ると、今度はスクリーンの大きさに驚かされる。ここは写真を見ても分かるように「天井から床まで」と言えるレベルでスクリーンが設置されていた。

世界最高の映像体験ができるというIMAXレーザーのスクリーン。撮影位置は客席の最上段に近いところだが、その位置でもこの見え方
客席の段を変えずに横の壁まで移動して撮影。IMAXレーザーのスクリーンは弧を描いているので横からでも見やすい
逆側へ移動して撮影。人や座席のサイズからスクリーンの大きさがイメージできるだろう
IMAXレーザーの特徴の1つである12chサラウンドシステムを実現するため、天井や壁にはIMAXのロゴが入ったスピーカーを多数設置

 スペシャルトークショーは「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」を脇阪氏と一緒に鑑賞し、そのあと作品やIMAXレーザーの感想を交えてのトークとなったのだが、人気シリーズの最新である「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」はこれから見に行くのを楽しみにしている人が多いと思うので、本稿では映画のあらすじなど触れないようにしつつ、脇阪氏のトーク内容を中心に紹介していこう。

上映前に脇阪氏がスクリーン前に登場すると大きな拍手が湧いた。上映までの短い時間のトークでは「この大きなスクリーンで『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』を皆さんと一緒に観させてもらうのは非常に楽しみです」と語った
あいさつが終わり、脇阪氏も客席へ移動。朝早い上映回ながら客席はほぼ埋まっているように見えた

 141分という上映時間が終わると、小休止を挟んで脇阪氏のトークショーが開始された。「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」は映像も音響も非常に高いレベルのこだわりを持って作られた作品だけに、見どころはとても多いのだが、いわゆる見どころという場面だけでなく、映像のすべてに細かい作り込みがされている。そしてSUPER GTをはじめ最高峰のレース環境というこだわりや作り込みへの意識が高い世界で活躍する脇阪氏だけに、トーク開始からまずそこに触れて「『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』はとても作り込まれた作品じゃないですか、それだけに従来の映像技術やスクリーンでは表現が難しくて、ひょっとすると見逃してしまうようなところもあるかと思いますが、IMAXレーザーはそこがはっきり分かります。だからストーリーを楽しむのはもちろんのこと、スクリーンのセンター寄りに注視したり、はたまた端のほうに映る場面を気をつけて見たりといった、これまでにない映画の楽しみ方もできるのではないでしょうか」と語った。

脇阪氏はIMAXレーザー初体験だったそうだが、映像や音響の情報量の多さに感動したという。それだけにストーリーだけでなく、映像や音に対して細かく注意するような鑑賞のスタイルも楽しそうと語った

 ワイルスピードシリーズというと「クルマ」が重要な存在になるのでクルマについての話題になった。脇阪氏は「ボクらにとってはどんなクルマが出ているのかは注目のポイントです。それにワイルドスピードはクルマが好きな人たちにとても影響力がある作品なので、劇中に登場するクルマの中でも今はまだ人気がなくても、映画をきっかけに人気が出ることもあるので、どんなクルマが出てきたかにも注目していました。作中では主人公のドミニク・トレットがクルマの運転のポイントを語るくだりもありましたが、そのシーンにも共感できました」と、クルマ好きとしての目線からも楽しめたことを語った。

 続いてMCからIMAXレーザーに関しての印象を聞かれた脇阪氏は、「最近は実際に風を送るようなシートもあるじゃないですか。でも、今回の上映はその手のシートではありません。だけど爆発シーンなどでは風を感じたような感覚でした。もちろん誰かが僕に息を吹きかけていたわけでないですが(笑)、臨場感があってのめり込める映像や音響が自分の感情の中に入ってくるので、そんな気持ちにさせているのでしょうね。これはけっこう驚きました」と答えた。

ワイルドスピードの魅力には多くのクルマが登場するところもあるだけに、「どんなクルマが出てくるかというところも楽しみ」だという。また、IMAXレーザーならではの映像、音響により作品にのめり込めたことを語った

 つぎに作品中の見せ場であるドライブシーンに関しての感想を求められると、「彼ら(作中のキャラクター)はクルマを与えればそれこそなんでもやってしまいます。そしてボクもクルマの存在がなければこの場に立っていないわけです。そういう部分ではキャラクターとの共通性を感じました。そんなわけで、ボクもいつかは劇中のような運転をしてみたいです」との冗談を交えつつ、「例えばカーチェイスシーンですが、ここでむやみにぶつけるのでなく“当てるのならここ”というところをちゃんと抑えていました。激しいチェイスが見どころの1つの作品ではありますが、製作側、キャストさんともにクルマのことをよく知っていて、どこにダメージを受けると走行不能になるかをちゃんと分かったうえで激しいシーンを演じているんですね。現実離れしたチェイスシーンであってもリアルさを感じるのはそういう部分があるからではないでしょうか」と解説した。

「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」には「ファミリー」というキーワードがあるが、その点については「レースの世界においてもチームのスタッフのことを信頼し、家族のような絆を持つことは大切だと思っています」と、ここにも共感する部分があったようだ

 イオンシネマ シアタス調布などIMAXレーザーを導入した劇場は、「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」をはじめ最新の映画制作に使われる、高い製作技術の魅力をあますことなく体験できる。クルマ好きに高い人気を誇る「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」でその実力を体験してみてはいかがだろうか。