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SUPER GT第6戦SUGO予選、GT500は8号車 ARTA MUGEN NSX-GTがコースレコードで、GT300は96号車 K-tunes RC F GT3がポールポジション獲得

GT500のポールポジションを獲得した8号車 ARTA MUGEN NSX-GT(野尻智紀/大湯都史樹、BS)

 SUPER GT第6戦SUGOが9月16日~17日の2日間にわたってスポーツランドSUGOで開催されている。16日には予選が行なわれ、日曜日の決勝レースのグリッドが決定した。

 GT500は3台がコースレコードを破るというハイレベルな争いの中、8号車 ARTA MUGEN NSX-GT(野尻智紀/大湯都史樹、BS)がトップタイムをマークしてポールポジションを獲得。2位は23号車 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ、MI)、3位は17号車 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治、BS)。8号車の予選2回目を担当した大湯都史樹選手は初めてのポール獲得となる。

GT300のポールポジションを獲得した96号車 K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一、DL)

 GT300のポールは、他車を0.67秒引き離す驚速のタイムをマークした96号車 K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一、DL)が獲得した。予選2回目をドライブした高木真一選手は山内英輝選手が持つ14回というGT300の最多ポール記録に並んだ。2位は20号車 シェイドレーシング GR86 GT(平中克幸/清水英志郎、DL)、3位は5大会連続ポールを惜しくも逃した61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝、DL)。

GT5000は、3台がコースレコードを破るというハイレベルな争い。8号車 ARTA MUGEN NSX-GTがポールを獲得

 第6戦SUGOは、サクセスウェイトが最も重い状態で行なわれるレース。そのため、サクセスウェイトがあまり重くないチームはなんとしてもこのレースを勝ちたいレースになるし、逆にポイント上位でサクセスウェイトをたくさん積んでいるチームは、ここで1ポイントでも多く取って有利なポジションに持って行きたいところだ。

 予選は直前に降雨があり、GT300はウェットコンディションで始まることになった。しかし、GT500の予選は完全にドライになり、GT500の予選1回目(Q1)は全車ドライタイヤで予選を始めた。

 通常GT500のQ1ではセッション開始後しばらくしてから各車がコースインするが、今回はドライタイヤを温める必要があるため、ほとんどの車両が早めにコースインしていった。

 Q1のトップタイムをマークしたのは23号車 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ、MI)。前回のレースで2位に入ったが、再車検でスキッドブロックの厚さが足りなかったため失格となり、サクセスウェイトが軽い状態でこのレースを迎えている。2Q1でのトップタイムは狙いどおりと言える。

 2位は39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一、BS)、3位は17号車 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治、BS)。

 このQ1でランキング上位勢の明暗は分かれた。ランキング首位の3号車 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠、MI)が8位でQ2に進めることになった(Q2では結局8位)のに対して、5点差でランキング2位の36号車 au TOM'S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋、BS)は12位とQ1落ちとなってしまった。追いかける36号車としては決勝レースで巻き返し、少しでも3号車との差を縮めて次戦オートポリスに行きたいところだ。

 Q2では3台がコースレコードをマークするという激しい争いの予選となった。トップタイムをマークしたのは8号車 ARTA MUGEN NSX-GT(野尻智紀/大湯都史樹、BS)。Q2をドライブした大湯都史樹選手は初めてのポールポジション獲得だ。コースレコードを破りながら2位になったのは23号車 MOTUL AUTECH Z、3位の17号車 Astemo NSX-GTは最初にコースレコードを破ったが、8号車と23号車の2台に抜かれる形となった。

 4位は39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一、BS)、5位は38号車 ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明、BS)、6位は37号車 Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ、BS)。

予選2位は23号車 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ、MI)
予選3位は17号車 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治、BS)

GT300のポールは、最多タイ14回目に並んだ高木真一選手がドライブする96号車 K-tunes RC F GT3

GT300のポールポジションを獲得した96号車 K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一、DL)

 GT300の予選を前に、天気は降雨となり、各車ともウェットタイヤを履いて予選走行に出て行った。GT300の予選1回目(Q1)は通例どおり、A組、B組に分かれて行なわれ、両組とも上位8台が予選2回目(Q2)へと進出する。

 A組は65号車 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗、BS)がトップタイムをマーク。2位は52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰、BS)とブリヂストンタイヤ勢が1-2となった。3位は87号車 Bamboo Airways(ランボルギーニ GT3(松浦孝亮/坂口夏月、YH)。

 ランキング上位勢ではランキング2位の7号車 Studie BMW M4(荒聖治/ブルーノ・スペングラー、MI)が5位、ランキング3位の56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/名取鉄平、YH)が7位でQ2へ進んだ。それに対して午前中の公式練習では2位だった60号車 Syntium LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑、DL)は、まさかの9位でQ1落ちになってしまったのが波乱だった。

 A組の最後は路面が乾き始めたため、B組ではドライにする車両とウェットにする車両に別れた。ただし、何台かの車両は1周してきた後で直ちにドライタイヤに交換した。その状況の中をウェットタイヤで走り続け、後半にドライタイヤに替えた2号車 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響、BS)は、タイヤを温めきれず9位でQ1落ちとなった。

 B組のトップはランキング首位の18号車 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻、YH)。2位は61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝、DL)、3位は20号車 シェイドレーシング GR86 GT(平中克幸/清水英志郎、DL)となった。

 GT300のQ2は4大会(2018年、2019年、2021年、2022年)連続でポールポジションをマークしている山内英輝選手がドライブする61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTが、5大会連続ポールを達成できるかに注目が集まった。

 山内選手は早々に1分17秒855をマークするも、すぐに96号車 K-tunes RC F GT3(新田守男/高木真一、DL)がそれを0.76秒も更新する1分17秒098をマーク。その後、このタイムを破る車両は現われず、96号車 K-tunes RC F GT3がポールを獲得した。

 ドライブしていた高木選手は、山内選手が持つ14回の最多ポール獲得数に並ぶことになった。61号車はその後20号車 シェイドレーシング GR86 GTにも抜かれ、20号車が2位、61号車が3位となり、ダンロップ勢が1-2-3を占めた。

 4位は52号車 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰、BS)、5位は56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-Rとなった。

 なお、ランキング首位の18号車 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻、YH)は6位だったのに対して、ランキング2位の7号車 Studie BMW M4は16位に終わった。

予選2位は61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝、DL)
20号車 シェイドレーシング GR86 GT(平中克幸/清水英志郎、DL)