テスラ、米国でバッテリEVピックアップトラック「サイバートラック」納車開始

バッテリEVのピックアップトラック「サイバートラック」

　米テスラモーターズは12月1日（現地時間）、本社のあるギガファクトリー・テキサスにて、テスラ初の電動ピックアップトラック「Cybetruck（サイバートラック）」の最初の納車を行なったと発表した。グレードは3つあり価格は「REAR-WHEEL DRIVE（後輪駆動モデル）」が6万990ドル、「ALL-WHEEL DRIVE（4輪駆動モデル）」が7万9990ドル、最上位モデルの「サイバービースト」が9万9990ドル。

　サイバートラックは、ステンレス鋼ボディに強化ガラス、オールテレーンタイヤを採用し、耐久性と同時にあらゆる路面状況に適応できる性能を確保。また牽引力は約4990kgを誇る。ビーストモードなら0-100km/hの加速性能は2.7秒で、最高速度は209km/h。また、高速走行時も安定させつつ、新たに採用したステアバイワイヤーとリアアクスルにより、スポーツカーのようなハンドリングも実現。

　テスラの車両設計における最優先事項は安全性とのことで、サイバートラックも同様にサブマシンガンを使った「耐久試験」でも車体は1発の銃弾も貫通させなかったという。さらに強化ガラスは、時速112kmの野球ボールや直径2.5cm～5cmのひょうの衝撃にも耐えられるほか、超低重心にすることで横転リスクも低減させた。

サブマシンガンの銃撃を受けても貫通することはない

　サイバートラックのボディには、モデルYなどにも採用されているダイキャスト（鋳造）技術を採用していて、ギガファクトリー・上海で使用されている6000tのダイキャストマシンは、もともと70以上の溶接部品で構成されていたリアアンダーボディを、1つの塊として成形可能としている。この技術は生産効率を向上させると同時に、ボディの衝突安全性と車両の安全性の向上にも役立っているという。

モデルYのボディ