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パイオニア、バイク専用ナビアプリ「MOTTO GO(モットゴー)」発表会 250円/3日間など、公式版提供開始

2024年7月4日 開催

写真左からパートナー企業として参加した株式会社昭文社 ソリューション事業本部長 井澤宏明氏、株式会社マップル 取締役 営業本部長 信田宏之氏、株式会社ゼンリン 執行役員 モビリシティ事業本部長 古屋貴雄氏。写真中央左から、パイオニア株式会社のモビリティサービスカンパニー プロダクト統括G プロダクトマネジメントチームマネージャー 小川和也氏、常務執行役員 モビリティサービスカンパニー CEO 細井智氏、ビリティサービスカンパニー プロダクト統括G 統括部長 松山雄一郎氏

 パイオニアは7月4日、バイク専用ナビゲーションアプリ「MOTTO GO(モットゴー)」公式版の提供を開始した。対象端末はiOS(Ver 14.0以降)/Android(Ver 9.0以降)対応のスマートフォンで、価格は「3日間コース」が250円/1回、「月間コース」が400円/月、「年間コース」が4000円/年と、使い方に応じて3種類のコースを用意した。

 パイオニアでは、昭文社、マップル、ゼンリン、ウェザーニューズなどのパートナー企業と協力し、バイクライダーが求めるさまざまな機能を「MOTTO GO」公式版に搭載。これまで「MOTTO GO」アプリのβ版、プレリリース版のモニター利用者からの声を反映、バイク向けに最適化されたナビゲーションや、プッシュ型音声での情報提供により、安心・安全で快適なツーリングをサポートするようにした。

 同日、「MOTTO GO」公式版の発表会が開催され、パイオニア 常務執行役員 モビリティサービスカンパニー CEOの細井智氏、パイオニア モビリティサービスカンパニー プロダクト統括G 統括部長の松山雄一郎氏、プロダクト統括G プロダクトマネジメントチーム マネージャーの小川和也氏らが登壇して、「MOTTO GO」公式版の特長などが語られた。

ライダーのためのナビゲーション

スマホホルダーに設置して画面表示で案内
ヘルメットに装着したインカム(別途用意)を通じて音声案内を提供

「MOTTO GO」公式版の特長としては、パイオニアがカーナビ開発で培った技術を継承した分かりやすい音声案内と大きくて見やすい案内画面表示を基本として、ツーリングをより安全、快適にする機能として、バイクの排気量を考慮したルート案内(車両情報の登録が必要で50ccは非対象)や、日本二輪普及安全協会のデータを使用したバイク用駐車場の検索、Googleマップ Yahoo!マップといった他アプリからの目的地共有、ルート案内中の立ち寄り地の追加/削除を容易にするといった、バイク向けに最適化されたナビゲーション機能で快適なライディングをサポートするようにした。

「MOTTO GO」公式版の特長
リスクや不安を軽減し、安全な走行をサポートする情報通知

 また、リスクや不安を軽減し、安全な走行をサポートする情報通知として、渋滞や取り締まり、強風、事故多発地点、未舗装道路、急カーブなどのリスク情報を、走行中に音声と画面表示で知らせる。さらに、雨などへ事前に備えるため、ウェザーニューズの気象データと連携し、目的地の天気や気温だけでなく、ルート上15km先(約20分後)の天気情報も案内、昭文社が発行する「ツーリングマップル 2024年度版」に掲載されている道路や関連施設などのコメント情報も案内される。

バイクツーリング向け地図の定番「ツーリングマップル」などの情報を案内

新しい発見や楽しみを広げる、おすすめスポットやツーリングコース情報を提供

 ツーリングをより楽しくする機能としては、新しい発見や楽しみを広げる、おすすめスポットやツーリングコース情報も提供。近くの休憩場所や飲食店、おすすめの観光スポットやツーリングコースなどを音声で知らせる「スポット情報通知」を搭載した。

 マップルが提供する「マップル観光ガイドデータシリーズ」の観光スポットや施設の位置・営業時間などの情報や、昭文社が発行する「ツーリングマップル 2024年度版」のツーリングスポットやツーリングコースに関する情報を音声と画面表示で案内。おすすめのスポットやツーリングコースを、ワンタップするだけで立ち寄り地点に追加、ルート設定することもできる。

マップルが提供する「マップル観光ガイドデータシリーズ」や、昭文社が発行する「ツーリングマップル 2024年度版」の情報が案内される

「MOTTO GO」公式版の特長を説明した小川氏は「ライダーのバイブルと言っても過言ではないツーリングマップルのデータをおしげもなく使わせていただきまして、吹き出しで出ている情報をデータ化して、まさに吹き出しのように喋ってくれる、こういった機能を入れております。ただ喋るだけではなくて、そこに立ち寄りますか? ということもできますし、ツーリングマップルさんの特徴としては、単に楽しいだけじゃなくて、“この先すごく見通しがわるいから気を付けてよ”といった注意喚起のコメントもありまして、そういった情報も埋め込んでおります」と紹介。

 また、小川氏は「マップルさんから今回提供いただいた3万件を超えるデータでは、いろんな観光情報を盛り込ませていただいております。ご当地の名物だとか、季節のデータとか、様々なデータが入っておりますので、ツーリングをしながら楽しめるという流れになっており、ツーリングに使えるドライブコースデータもありますので、1からコースを考えなくても、こういったツーリングコースデータも使えるようにしてあります」と話した。

パイオニア株式会社 プロダクト統括G プロダクトマネジメントチーム マネージャーの小川和也氏

 そのほかにも、自分で登録した地点メモの音声通知ができ、お気に入り地点をメモとして登録しておくと、その場所に近づいた際に音声で通知させることができ、思い出の場所や行ってみたい店などのリマインダー機能として活用可能。お試し機能として、音声コマンドでハンズフリー操作も可能。立寄り提案/ルート変更提案に対して音声コマンド「はい」「いいえ」で回答できるほか、「MOTTO GO、自宅に帰る」「ルートをキャンセル」「近くのコンビニ」「近くのガソスタ(ガソリンスタンド)」などの音声コマンドで、簡単なナビ操作も行なえるという。

自分で登録した地点メモの音声通知
お試し機能として音声コマンドでハンズフリー操作も可能という
今後もアップデートによって新機能を追加予定

モビリティAIプラットフォーム「Piomatix」を活用したモビリティサービスの展開を目指すパイオニア

パイオニア株式会社 常務執行役員 モビリティサービスカンパニー CEO 細井智氏

 発表会であいさつをしたパイオニア 常務執行役員 モビリティサービスカンパニー CEO 細井智氏からは、2023年9月に発売したスマホカーナビアプリ「コッチ」について、累計40万ダウンロードを突破したことが報告され、今回発表するバイク専用ナビアプリ「MOTTO GO」を含め、クラウドベースのナビゲーションコアを構成するサービスであることを強調した。

 パイオニアでは、クラウドベースのナビゲーションコアを組み込んだモビリティAIプラットフォーム「Piomatix」を活用して、パートナー企業と協力しながら、モビリティに関する様々な課題を解決するサービスの展開を目指すという。

モビリティAIプラットフォーム「Piomatix」を活用したモビリティサービスの全体像

 細井氏は「クラウドベースのナビゲーションコアを作り上げることによって、カーナビアプリの『コッチ』というものができあがったり、今日発表する『MOTTO GO』のような音声、バイクに特化したようなナビゲーションを展開することができる。それらをSDK化してtoBの領域にも展開していけるようなサービスを展開していきたい」といった、パイオニアが目指すモビリティサービスの方向性も示された。