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ブリヂストン ソフトロボティクス、吸着機構を備えた進化型ロボット「TETOTE and」でピックアップデモ
2024年9月13日 17:01
「TETOTE」の進化型「TETOTE and」
ブリヂストン ソフトロボティクス ベンチャーズは、東京ビックサイト(東京都江東区有明)で9月10日~13日に開催された「国際物流総合展2024」に、同社のロボットである「TETOTE」の進化型「TETOTE and」を展示し、梱包物のピックアップデモを行なっていた。
ソフトロボティクスが手がけるロボットは、ブリヂストンのコア技術であるタイヤ技術をベースとしたゴム人工筋肉(ラバーアクチュエータ)を使用しており、このラバーアクチュエータを手の指のように動かして、さまざまなものをつかむことができる。
同社はこのラバーアクチュエータと、アセントロボティクスやエウレカロボティクスのAI画像認識技術を組み合わせ、自動で形状を認識。つかむのに必要な動作を導き出し、TETOTEはさまざまな部品のピッキングなどに活用できるとしている。
ただ、実際に市場に投入してみると、パレットにびっしりと積まれた箱形のケースなどは、ラバーアクチュエータが入る隙間がなく、ピッキングが難しい状態にあった。そのため同社では、TETOTEの手のひらにあたる部分に吸着機構を組み合わせ、汎用性が高く、つかむ能力に優れた進化型である「TETOTE and」を実現し、今回の国際物流総合展に出展していた。
AI画像認識と組み合わされたTETOTE andの動きは柔らかく、パレットに雑多に積み込まれた日用品を素早くピックアップ。課題とされていた箱形の充填梱包物へも見事対応していた。
ブースにはラバーアクチュエータの単体展示もあり、空気の力を使ってうねうねうごくさまは生物を感じさせるものがあり、従来のロボットにはない柔らかさを感じる。動きを見ているとピッキング後の動作も速く、これはラバーアクチュエータが部品の揺れ止めの役割を果たしているためとのこと。ラバーアクチュエータのよさと、「TETOTE and」の進化が確実に分かるデモが行なわれていた。