首都高速、八潮PAと市川PAに電気自動車用急速充電器を設置 5分の充電で40km、10分の充電で60km走行可能 |
首都高速道路は4月25日、埼玉県にある八潮PA(パーキングエリア)と千葉県にある市川PAで電気自動車用急速充電器の利用を開始した。これに伴い、八潮PAで記念イベントを同日に開催した。イベントには首都高速道路代表取締役会長の長谷川康司氏や八潮市長の多田重美氏らが訪れ、急速充電のデモンストレーションや電気自動車の試乗などを行った。
首都高では、2008年10月に神奈川県にある大黒PAと都内にある平和島上りPAで急速充電器の運用をスタートしており、今回の2カ所の設置により、首都高の通る1都3県で充電設備が整えられた。
今年の7月にはスバルの電気自動車「プラグイン ステラ」が市販化されるほか、三菱の電気自動車「i MiEV(アイミーブ)」も今夏市販化と言われており、少しずつではあるが、電気自動車のインフラが整い始めた形になる。
なお、この急速充電器では、5分の充電で40km、10分の充電で60km走れるだけの充電が可能。ただし、バッテリーを痛めないために、完全に満充電にはしないのだと言う。
プラグイン ステラに急速充電を行う多田市長 |
実際に多田市長らが充電のデモンストレーションを行ったが、コネクターを車両にセットする際のレバー操作に若干手間取ったものの、あとはスイッチを押すだけで、漏電のチェックからバッテリー残量のチェック、充電完了までの予想時間を計算まで、すべてオートメーションで行ってくれる。もちろん充電が完了すれば自動的に止まるし、充電の途中で停止することも可能だ。当日はあいにくの雨模様で、コネクターも雨にぬれた状態であったが、問題なく充電を行えていた。なお、充電の料金は無料とのこと。
■急速充電器の使い方
■プラグイン ステラの同乗体験
さらに、報道関係者向けに、プラグイン ステラを使った同乗走行も行われた。プラグイン ステラはスバルが「R1e」に続いて開発した軽自動車「ステラ」ベースの電気自動車で、モーターの出力などはR1eと同じ。記者も同乗して首都高を走ったが、音が静かということ以外は、普通のガソリン車と大きな違いは感じられず、一般の車と同じ速度で首都高を巡航していた。実際には、モーターは0km/hから最大トルクが発生するため、低回転では意図的に出力を落としているのだと言う。
八潮PA内や首都高を使ってプラグイン ステラの同乗走行も行われた | 特徴的なメーター。左は電気量計で、あと何km走行可能かを表示。市販モデルではデジタル表示になるとか | 右のメーターは使用している電力量で、減速などで回生しているときは、青い領域を指す |
■一般参加者向けのエコ・ドライブ体験も同時開催
そのほか、一般向けに事前申し込みで受け付けていた「エコ・ドライブ体験」も開催されていた。車両のコンピューターの情報を読み込むことで燃費を測定するテクトムの「燃費マネージャー」を参加者の車に装着。往路を一般道、復路を首都高で走行し、その燃費の違いを体感してもらっていた。
(編集部:瀬戸 学)
2009年 4月 27日