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NVIDIA製半導体、トヨタが次世代車の先進運転支援システムに採用 CES2025でNVIDIA創業者兼CEO ジェンスン・フアン氏発表

NVIDIA創業者兼CEO ジェンスン・フアン(Jensen Huang)氏は、自社のSoCであるDRIVE AGX Orinがトヨタの次世代車の自動運転システムに採用されたことを、CES2025のキーノートで発表した

トヨタがNVIDIAのDRIVE AGX Orinを採用

 1月6日(現地時間)、米国ネバダ州ラスベガスで開催されているCES2025において、CESのオープニングを飾るNVIDIAのキーノート(基調講演)が開催された。NVIDIAの基調講演には創業者兼CEOであるジェンスン・フアン(Jensen Huang)氏が登壇、生成AIモデルを利用した新たな生成物理AI(Generative Physical AI)を発表するとともに、トヨタ自動車の次世代高性能車にNVIDIA製のSoC半導体であるDRIVE AGX Orinが採用されることがアナウンスされた。

 このDRIVE AGX Orinでは、認証されたNVIDIAのDriveOS(operating system)が動作。機能的に安全で先進的な運転支援機能を提供するという。

CES2025でキーノートを行なう、NVIDIA創業者兼CEO ジェンスン・フアン氏

 実はNVIDIAのSoCがトヨタ車に採用されるのは2度目になる。1度目は2017年5月10日開催されたNVIDIAのテクノロジカンファレンス「GPU Technology Conference 2017」で発表され、その後FCEV「ミライ」やレクサス「LS」の一部車種にXavierが搭載されていた。その後、搭載車種はカタログ落ちしており、採用車種が大きく広がることはなかった。

 NVIDIA製SoCの採用はなくなったものと思われていたが、2024年11月にはロボット分野でNVIDIAのAI技術であるNVIDIA PhysXとOmniverseを活用した動作検証が発表されており、NVIDIAとの距離が近くなっていることが注目されていた。

 今回のCES2025で、トヨタの次世代高性能車にNVIDIA製SoCであるOrinが採用されることが発表されたわけだが、今後どれだけトヨタの車種に採用が広がるのかがポイントとなるだろう。

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