ニコル・オートモービルズ、「ALPINA D3 BiTurbo」展示会を開催
M3以上の最大トルクを誇る“スポーツディーゼル”

ALPINA D3 BiTurbo

2009年5月15日~17日
東京 六本木ヒルズ



会場はテレビ朝日本社1階イベントスペース「umu」。けやき坂通りからALPINAのフラッグが見える。また外にはB3が展示されている

 ニコル・オートモービルズはBMW ALPINA D3 BiTurboデビュー展示会「ALPINA in Roppongi」を、5月15日から17日まで、東京都の六本木ヒルズ テレビ朝日本社1階イベントスペース「umu」(ウム)で開催している。入場は無料。開場時間は15日が正午~20時、16日が10時~20時、17日が10時~18時。

 4月に発表された「ALPINA D3 BiTurbo」の展示会。ALPINA(アルピナ)はBMW車をベースとした独自の高性能モデルを製造、販売するドイツの自動車メーカー。生産台数年間850台と小規模ではあるが、自動車メーカーとして公認されており、その製品はBMWの保証を受けることができる。ボディーカラーもALPINA独自のアルピナ・ブルーとアルピナ・グリーンのほか、BMWのラインアップにある色がすべて選べるという。

 国内でもニコル・オートモービルズのALPINAショールームのほか、BMW正規ディーラーでも購入でき、同様に保証を受けられる。現在は3シリーズベースの「B3」、5シリーズベースの「B5 S」、6シリーズベースの「B6 S」、7シリーズベースの「B7」をラインアップしている。

 BMWのハイパフォーマンスモデルといえばMのチューニングカー(M3など)があるが、ALPINA製品は高性能ながらもMよりも乗り心地がよく、普段使いもしやすいことが特徴。エンジンは1度すべて分解して、バランス取りをしなおしてから組み立てることで、BMWのプロダクションモデルよりもスムースネスとレスポンスを改善している。また独自のエアロパーツ、ホイール、シートなどが装着される。

 広範なカスタマイズに応じるのもALPINAの特徴の一つで、前述のボディーカラーのほか、インテリアのトリムや各種装備も顧客の要望に応じる。ただし受注生産となるため、カスタムモデルの納期は半年以上必要になる。

展示会場。D3のほか、B5 S、B6 Sも展示されている

 D3 BiTurboは、「D」の文字が表すとおり、3シリーズベースのボディーにディーゼルエンジンを搭載したモデル。ニコル・オートモービルズはB3 BiTurbo Coupeのドイツ仕様車を国内に持ち込み、テストをしてきたが、4月1日に国内導入が発表された。150台限定となる。

 エンジンは「BMW 123d」(国内未導入モデル)の2リッター直列4気筒で、「BiTurbo」の名前のとおり大小2つのターボチャージャーが付く。「エコ」イメージの強いディーゼルエンジンだが、ALPINAはD3を「スポーツディーゼル」と呼ぶ。その根拠は最高出力157kW(214PS)、最大トルク450Nm(45.9kgm)の性能で、とくに最大トルクは4リッターV型8気筒ガソリンエンジンを積むM3の400Nm(40.8kgm)を大幅に上回る。その一方で航続距離1000kmという経済性も併せ持つ。

 トランスミッションは6速MTが標準だが、オプションで「スイッチ・トロニック」と呼ぶ6速ATが用意される。スイッチ・トロニックはトルクコンバーターとプラネタリーギアによる一般的なATだが、MTモードを備え、ステアリングホイールのボタンでシフト操作ができる。

 ボディーはLimousine(4ドアセダン)、Touring(5ドアワゴン)、Coupe(2ドアクーペ)の3種。トランスミッションはMTがLimousineとCoupeに、ATがTouringとLimousineに用意される。

 価格はLimousine(MT)が698万円(ATは59万9000円のオプション)、Coupe(MT)が744万円、Touring(AT)が806万9000円。すべて左ハンドルで、右ハンドル仕様はLIMOUSINEPのATにのみ用意される。

D3 BiTurbo Touring。D3のバッヂ、ALPINAストライプ、ホイール以外はノーマルの3シリーズと同じ。外観のカスタマイズはALPINAらしく控えめ。注文次第ではストライプなどを外してノーマルのようにしてしまうこともできるが、ホイールとエアロパーツは性能維持のために必須で、外すことができない
D3のバッヂ直列4気筒のディーゼルエンジンは320iなどと同じようにフロントミッドシップ搭載されているALPINAのオリジナルホイール。真円を出しやすいという20本スポークがトレードマーク。バルブはセンター部分のALPINAのエンブレムの裏に隠れている
ラゲッジルームの景色もノーマルと同じベース車はランフラットタイヤが標準だが、ALPINAは普通のタイヤを採用している。なのでラゲッジスペースの下にはパンク修理キットが入っているインテリアもほぼノーマル
電動パワーシートはBMW純正をベースに、ALPINAがモディファイしたものニコル・オートモービルズがテスト導入したD3 BiTurbo Coupeも展示。ボディーカラーはアルピナ・グリーンナンバープレートホルダーの両脇にある穴は、ドイツのナンバープレートを取り付けた跡。ドイツのALPINAで広報車として使っていた車両を導入したため
Coupeのインテリアはダコタレザー仕様だった

(編集部:編集部:田中真一郎)
2009年 5月 15日