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ホンダアクセス、使用済み自動車から回収して再生したリサイクルアクリル樹脂を使った「ドアバイザー」を2025年内に商品化
2025年5月14日 12:06
- 2025年5月14日 発表
ホンダアクセスは5月14日、ホンダ純正アクセサリーとして初めてELV(End of Life Vehicle:使用済み自動車)から回収して再生したリサイクルアクリル樹脂を使った「ドアバイザー」を開発したと発表。2025年内に商品化を予定しており、同商品の試作品を「人とくるまのテクノロジー展2025 YOKOHAMA」のホンダブースで展示する。
ホンダ車の純正アクセサリーを専用開発しているホンダアクセスでは、製品にサステナブルマテリアルを採用し、環境保全への取り組みを強化している。2024年6月に発売されたN-VAN e:から適用が始まったサステナブル素材採用の「フロアカーペットマット」に続き、「ドアバイザー」でもリサイクルアクリル樹脂素材を使用することでさらなるCO2排出量削減と環境負荷低減を目指すという。
従来、ELVから回収された樹脂の大半は、回収材の品質安定性や再利用方法の技術的難易度の高さから燃料などの利用(サーマルリサイクル)にとどまっており、製品へのリサイクルはほとんどされていない状況。2021年8月~2022年2月にホンダ、北海道自動車処理協同組合、三菱ケミカルの3社で、アクリル樹脂の水平リサイクルに向けた実証実験を実施し、その成果として異物が混入しないアクリル樹脂の回収方法と、バージン材同等のアクリル樹脂再生化技術を確立した。これにより、製品に使用するバージン材の使用料の割合を削減し、アクリル樹脂の製造・廃棄時に発生するCO2排出量を削減することが可能になった。
この技術で回収・再生されたアクリル樹脂を使用した製品として、ホンダアクセスは純正アクセサリー「ドアバイザー」を2025年内に商品化する予定。商品化にあたってはDNP田村プラスチックの協力によって、リサイクルアクリル樹脂の量産実装に向けた複数回の試作トライおよび製品の検証を行なうことで量産を実現することができたという。