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5月22日からガソリン代を補助する支援策がスタート すぐにガソリン代は10円/L安くなる?

2025年5月22日 燃料油価格定額引下げ措置スタート
5月22日から新たな燃料油価格支援策がスタート(写真はイメージ)

 政府は5月22日から新たな燃料油価格支援策を行なう。これを受け、経済産業省 資源エネルギー庁は支援策の疑問に答えるQ&A形式の特設サイトを公開した。

 今回の支援策は「燃料油価格定額引下げ措置」と呼ばれ、ガソリン10円/Lを補助する定額支援策。ガソリンの「当分の間税率」(いわゆる暫定税率)をどうするかについて結論が得られて実施されるまでの間、直近の物価高にすみやかに対応する観点から実施される。

 ただし5月22日からすぐにガソリン代が10円安くなるわけではなく、まずは5円/L程度から段階的に下がっていくという設計になっている。これはガソリン価格が一気に大きく下がると買い控えが起こったり、その反動で急に需要が増えたりするなどして、流通の現場に混乱をまねいてしまうことがあるため。また、給油待ちの渋滞や行列が起きたり、ガソリンスタンドが一時的な在庫切れになってしまったりすると、ガソリンを必要とする人がかえって不便なことになりかねないため、段階的に補助を増やしていく仕組みになっているという。

 2025年4月~5月のレギュラーガソリン価格は全国平均価格で185円/L程度となっており、これに10円の補助が入って175円程度になれば、エネルギー価格が高騰する原因の1つともなったロシアによるウクライナ侵略直後(2022年3月)の水準まで引き下げられることとなる。

 また、これまでのガソリンに関する補助制度は「ガソリンの全国平均価格を185円程度に抑える」仕組みだったが、今回の新たな支援が始まると、たとえ全国平均価格が185円を下まわったとしても補助が行なわれるため、今より負担が軽減されることとなる。

 なお、今回の支援ではガソリンのみならず軽油も10円引き下げられるほか、さまざまな製造現場などで使われている重油や暖房用の灯油で5円、航空機燃料でも4円の定額補助が実施される。

 これらガソリンなどの燃料油の価格は、食料品や日用品などの価格にも上乗せされている。たとえば原材料を運ぶトラックや飛行機、魚を捕るための漁船など、食料品や日用品を作るにはガソリンなどの燃料油がさまざまな形で使われている。ガソリンなどの燃料油の価格を抑えることは、こうした物価高にも効果をもたらす可能性があるとのこと。さまざまな物価が上がっていることを日々実感するが、今回の支援策で少しでも物価が下がることを期待したい。