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トヨタ、世界ラリー選手権でマニュファクチャラーズタイトル獲得 豊田章男会長は「5年連続のマニュファクチャラーズタイトルをありがとう」とコメント
2025年10月20日 05:39
10月19日、WRC(世界ラリー選手権)第12戦「セントラル・ヨーロピアン・ラリー」のデイ4が行なわれ、TGR-WRT(TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team)のカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組が優勝、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組が2位、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組が4位に入賞した。
これにより、TGR-WRTはシーズン11勝。メーカータイトルであるマニュファクチャラーズタイトルを5年連続で獲得した。通算では9回目のマニュファクチャラーズタイトルとなる。
このタイトル獲得に対し、トヨタ自動車代表取締役会長でありTGR-WRT会長である豊田章男氏はコメントを発表。チームに感謝の言葉を述べるとともに、次戦であるラリージャパンへの期待を語った。
豊田章男 TGR-WRT会長
チームのみんな、5年連続のマニュファクチャラーズタイトルをありがとう。
チーム代表代行を務めてくれたユハをはじめ、ドライバー、コ・ドライバー、エンジニア、メカニック、その他すべてのスタッフ、そしてファンの皆さまに心からの感謝の言葉を伝えたいと思います。ありがとうございました!
ユハが走ってくれていたセリカの時代も合わせると通算9回目のタイトル獲得となります。しかしながら「通算10回のチャンピオン」「6年連続のチャンピオン」を成し遂げたランチアには及んでいません。そんなランチアが来年からWRC2に戻ってくるという投稿を目にしました。ランチアの皆さまと一緒にラリーができたらと勝手にワクワクしています。(ランチアに乗っていたこともあるユハは、きっと私以上にワクワクしているんじゃないでしょうか?)
あと2戦。次は待望のラリージャパンです。ラリージャパンに向け、私の気持ちは前回から変わりません。スポット参戦ながらチャンピオンを狙うセブ、悲願のタイトル獲得を狙うエルフィン、最後のWRCをチャンピオンで飾ろうとするカッレ、、、3人のドライバー達に、とにかく気持ちよく走ってもらいたい、、、ただ、それだけです。チームのみんなは、ドライバー達が楽しく走れる環境を丁寧に準備してあげてください。それだけ、よろしく頼みます。
ユハ・カンクネン(チーム代表代行)
今日、我々チームを心から誇りに思います。ラリーのフィニッシュラインで1位と2位を獲得し、再びマニュファクチャラーズタイトルを勝ち取ったと知った時、正直なところ目頭が熱くなりました。私の役職において、それは、今年達成すべき最も重要なことでした。これまでドライバーとしてはタイトルを獲得したことがありましたが、チーム代表としてもタイトルを手にすることができたのは、私にとって5回目の世界選手権優勝のようなものです。今年、チームのスピリットと雰囲気は素晴らしく、ドライバーたちも見事な仕事をしてくれました。エルフィン、セブ、カッレのランキング争いは現在非常に拮抗しているので、残り2戦はとてもエキサイティングな戦いになるでしょう。
エルフィン・エバンス(GR YARIS Rally1 33号車)
チームが再びマニュファクチャラー選手権を制覇したことを、心から嬉しく思います。この背景には多大な努力があり、ベストなクルマと最高のチャンスを私たちに提供するために、チームの全員が一生懸命努力してきました。そのことに心から感謝し、よくやってくれたと伝えたいです。私にとっては、期待していたような週末ではなかったかもしれません。さらに上を目指せる可能性があったと思うので、少し悔しい気持ちもあります。今日は少し流れを変えることが重要でしたが、より良い一日となりました。オィットから2位を奪い返すことができたので、今日の結果には満足しています。
カッレ・ロバンペラ(GR YARIS Rally1 69号車)
ワークショップのみんな、そして、このラリーのサービスパークにいるみんなを含むチームの全員に、心からの祝福を贈ります。再びマニュファクチャラーズタイトルを獲得できたことは、我々が最高のチームであることを証明するものです。全員が協力し合いながら、一生懸命働いてくれています。本当にありがとう。自分たちにとって非常に良い週末でした。ターマックに戻ることができて嬉しかったですし、ペースもかなり速かったので、チームと共に素晴らしい仕事ができたと思います。ドライバー選手権に関しては依然簡単な状況ではありませんが、少なくとも今回の結果によって可能性は高まりました。ですので、次のラリージャパンでもこの調子を維持できるように努めます。
セバスチャン・オジエ((GR YARIS Rally1 17号車)
このチームと共に、再びマニュファクチャラーズタイトルを獲得することができて素晴らしい気分です。進化し続け、勝ち続けるのは決して簡単なことではありませんが、それがこのチーム全体のスピリットであり、私はそれをとても誇りに思います。何事も簡単には得られないからこそ、この勝利を祝うべきですし、今後もプッシュし続け、この成功を継続させるつもりです。今日のクルマは完璧でした。昨日の出来事の後、最大限のポイントを取り戻せる状態にクルマを修理してくれたチームに感謝します。もちろん、このラリーでより良い結果を残したかったのは確かですが、タイトル争いにはまだ現実的な可能性が残ってるので、次の日本でのラリーが楽しみです。
勝田貴元(GR YARIS Rally1 18号車)
今年もマニュファクチャラーズタイトルを獲得できたのは、素晴らしいことです。チーム全員に心から感謝します。彼らは本当に一生懸命働いてくれましたし、チームメイトたちも素晴らしい仕事をしました。自分も今回のセントラル・ヨーロピアン・ラリーでは良い走りをすることができましたし、ラリージャパンを前にクルマとタイヤに良いフィーリングを感じることができたのは良かったです。まだ完全には満足していないですし、改善すべき点もありますが、自分にとって非常に重要なイベントであるラリージャパンに向けて、できる限り努力し、プッシュし続けるつもりです。
サミ・パヤリ(GR YARIS Rally1 5号車)
チームがマニュファクチャラーズタイトルを獲得したことに、心からの感謝と祝福を贈りたいと思います。自分にとっては、まずまずの週末でした。この週末、非常に良いステージタイムを何度か記録することができたと思います。コンディションが特にトリッキーな状況でまだ学ぶべき点も多くありましたが、それは今シーズンの我々にとって課題の一部です。全体的には今回のイベントから、次の日本大会、そして将来に向けて多くのポジティブな要素を得られたと思っています。

