ニュース
マツダと日本製鉄、新型「CX-5」開発で「共創活動」
鋼材重量を前モデル比10%削減など、サプライチェーンを共創
2025年10月23日 14:58
- 2025年10月23日 発表
マツダと日本製鉄は10月23日、マツダの新型クロスオーバーSUV 「CX-5」に対して、両社による「共創活動」の成果により、短期間での最適な車体構造開発の実現に成功したと発表した。
マツダと日本製鉄による「共創活動」の成果の第1弾となる新型「CX-5」の開発では、長年にわたる取引関係をベースに、従来以上に自動車開発の初期段階から日本製鉄が参画することで、設計・生産・調達を含むサプライチェーン・バリューチェーン全体を見直し、最適な車体構造を短期間で実現させたという。
日本製鉄の次世代鋼製自動車コンセプト「NSafe -AutoConcept
ECO 3(エコキュービック)」(以下、NSAC ECO 3)を活用し、マツダのモデルベース開発と日本製鉄の独自解析技術、工法等とのシナジーによって、「走る歓び」を進化させる剛性や衝突安全性などの車体性能を確保しながら、鋼材重量を前モデル比で10%削減したという。
また、開発初期の段階から鋼板材料の選定をともに行ない、マツダの車両組立工場に近い日本製鉄の鋼板製造工場を選定できるようになり、これにより調達構造のシンプル化が進み、輸送などにかかるコストやCO2排出の削減、サプライチェーン上の在庫削減、地政学的リスクの低減と安定供給や、両社の間接的な生産コスト削減にも貢献するとしている。
両社は今後も対象車種を増やしながら、車種横断的な視点で、価値創造と原価低減を両立する強靭なサプライチェーン・バリューチェーンの構築を進めていくとしている。
マツダ 取締役専務執行役員兼 CSCOの向井武司氏は、「マツダは日本製鉄との共創活動を通じ、 “新しいものづくり”を大きく進めることができました。今後もお客さま起点のサプライチェーンの構造変革と共創で、強靭な経営基盤・高い経営効率の実現と、日本のものづくりへのさらなる貢献を目指し、2030経営方針の第2フェーズで掲げる 1000億円規模の原価低減、1000億円規模の固定費領域効率化にもつなげてまいります」とコメント。
日本製鉄 代表取締役副社長 廣瀨孝氏は、「日本製鉄はマツダとの共創活動を通じ、鋼材開発にとどまらず、設計・加工・量産工程に至る広範な領域で協業を推進しています。両社が理念を共有し、業界初の挑戦に取り組むことで、多面的な成果と相乗効果を創出しています。今後も技術融合を深化させ、共創価値のさらなる向上を目指してまいります」とコメントしている。


