ニュース
豊田市で中村寿一氏・豊田喜一郎氏顕彰会「献花式」、豊田章男会長は「もっと勉強し働いて、もっとよいものを作る」と誓う
2026年3月7日 13:16
3月7日、豊田市役所 東庁舎前広場において中村寿一氏・豊田喜一郎氏顕彰会「献花式」が行なわれた。中村寿一氏・豊田喜一郎顕彰会は、豊田市(当時は挙母町)に自動車産業を誘致した中村寿一挙母町長と、トヨタ自動車の創業者である豊田喜一郎氏の功績を顕彰するもので、東庁舎前広場前には両氏の像が建立されている。
献花式は毎年3月の第1土曜日に開催され、式には豊田市関係者やトヨタ自動車関係者が多く訪れるほか、ものづくり伝承事業として豊田少年少女発明クラブの表彰などが行なわれる。
2026年の献花式には、豊田市 太田稔彦市長、トヨタ自動車 代表取締役会長 豊田章男氏、トヨタ紡織 代表取締役会長 豊田周平氏らが参加。青空の下、約220名の関係者が集まった。
中村寿一氏・豊田喜一郎顕彰会会長である太田稔彦市長は、先人の業績をたたえるとともに、第20回アジア競技大会、第5回アジアパラ競技大会が愛知県で開催されることや、直近では5月に豊田市を中心にラリージャパンが開催されることに言及。ラリージャパンに関しては、「ラリーの町としての魅力をさらに高め、ラリーを愛するみなさまとともに、大会を盛り上げてまいります」と約束した。
豊田家を代表してあいさつしたのは、豊田章男会長。豊田章男会長は、豊田市役所、豊田商工会議所ら献花式開催に尽力いただいた方たちにお礼を述べるとともに、献花式のゲストである豊田少年少女発明クラブのメンバーに、「ものづくり」の思いを伝えた。
豊田章男 トヨタ自動車代表取締役会長あいさつ
本日は、中村寿一氏、豊田喜一郎の顕彰会献花式にお招きいただき、誠にありがとうございます。豊田市役所、豊田商工会議所をはじめ、ご尽力いただいたみなさまに、心より御礼申し上げます。
今年、豊田市での世界ラリー選手権が5周年を迎えます。舞台は紅葉から新緑の季節へ、四季折々のふるさとの魅力を世界に発信できること、沿道に笑顔があふれること、そしてラリーが我が町の文化になってきたことを心からうれしく思います。
太田市長のリーダーシップのもと、長年クルマをど真ん中に据えた町づくりを続けていただいていることに深く感謝申し上げます。喜一郎は終戦から間もなく、民主主義、自動車工業国家を建設し、平和日本の再建と世界文化に寄与したいという言葉を残しました。「自動車の力で平和な日常を取り戻し、豊かな文化を育てたい」、そんな誓いの言葉です。
中村寿一さんは、日本画に造詣が深い文人行政家として知られ、芸術家との親交も深かったとうかがっております。そういう方が自動車産業をこの地に誘致された。ここに産業振興を超えた「人の暮らしを豊かにしたい」という志を感じずにはいられません。
文化と産業を両輪に、この町を前に進めようとした2人のことです。ラリーが文化として根づきつつあることを、きっとよろこんでくれていると思います。
今年も、この場には豊田少年少女発明クラブのみなさんにご参加いただいております。3連覇の伝統を背負って出場した世界大会での2位という結果は、本当に悔しかったと思います。
でも、一度も負けたことのない「負けず嫌い」よりも、負けた悔しさを知っている「負け嫌い」の方が成長できるはずです。悔しさを糧に、工夫を重ねた先に、人を笑顔にする発明や、ものづくりがあると思います。
きっと中村寿一さんも、喜一郎も相当な負け嫌いだったのだと思います。
どうかこれからもたくさん挑戦し、たくさん失敗してください。その経験が、みなさんを人間として、ものづくりの継承者として、より多く成長させてくれると私は信じております。
最後になりましたが、中村寿一さんと豊田喜一郎、2人の思いを未来に継承し、この町と自動車産業をさらに発展させ、クルマとものづくりを文化として根付かせる。そのために、もっと勉強し働いて、もっとよいものを作る、それをお誓い申し上げ、私のあいさつとさせていただきます。
本日は誠にありがとうございました。
令和8年3月7日 豊田章男




