R&D SPORT、8月22日、23日のSUPER GTにレガシィB4で参戦
エンジンとトランスミッションをミッドシップに搭載した4WD

2009年7月29日発表



 アールアンドデースポーツは、新型レガシィB4をベースとしたレース車両「R&D SPORT LEGACY B4」を製作し、8月22日、23日に鈴鹿サーキットで開催されるSUPER GT 第6戦「第38回インターナショナル ポッカ GT サマースペシャル」のGT300クラスに参戦する。

シルバーをベースに「LEGACY B4」のロゴが大きく配置されたデザイン。ボンネット位置が下げられ、フロントフェンダーがせり上がった形状になっているもともと重心の低い水平対向エンジンを極限まで低くマウントし、フロントのドライブシャフトはエンジンの上を通る構造

 R&D SPORT LEGACY B4は、エンジンとトランスミッションをフロントミッドシップに搭載し、前後にそれぞれデフを備える4WDレイアウト。SUPER GTでの4WDマシンと言えば、昨年まで参戦していたクスコレーシングのインプレッサがSUPER GT初の4WDマシンとして思い出されるが、クスコインプレッサではトランスミッションをリアアクスルまで移動したトランスアクスルを採用しており、同じスバル車ベースの4WDシステムでも、マシンの構造はまったく別物になる。

 エンジンはスバルテクニカインターナショナル(STI)がチューニングを担当する水平対向ターボエンジンを搭載するとのこと。これはクスコインプレッサも同様で、レイアウト図からもドライサンプ方式でオイルパンの高さを削り、トランスミッションのフロント向けのアウトプットシャフトを上側に配置することで、極限までエンジン位置を下げて搭載する模様。エンジン本体はレガシィということで2.5リッターになる可能性もあるが、鍛造ピストンなどその開発費を考えれば、おそらくクスコインプレッサと同様、WRC用のエンジンとほぼ同スペックの仕様となるだろう。

 ドライバーは、昨年までクスコインプレッサのドライバーを務め、GT300では3度の優勝経験を持つ山野哲也と、R&D SPORTでのマシン開発経験も長い密山祥吾が務める。タイヤは横浜ゴムが供給、潤滑油はMOTUL製を使用する。

 なお、R&D SPORT LEGACY B4の緊急参戦決定に伴い、SUPER GT 第6戦を開催する鈴鹿サーキットでは、スバルファンシートを用意したが、すでに全席完売となっている。

(瀬戸 学)
2009年 8月 10日