JAF、自動車税制などに関するアンケート調査結果
あわせて、税制改正に関する要望活動を展開

2009年10月2日発表



 JAF(日本自動車連盟)は10月2日、自動車税制などに関するアンケート調査結果を発表し、この調査結果を踏まえた「平成22年度 税制改正に関する要望書」を公開した。JAFでは、この要望書を政府の来年度予算編成を前に作成し、政党、国会議員、関係機関等へ提出することで、「自動車ユーザーの視点に立った自動車関連税制に改善されるよう」要望活動を展開していくとしている。

 アンケート調査は、2009年7月8日~8月20日にわたって、18歳以上の自動車保有者を対象にJAFのホームページで行い、有効回答者数は1万61人。性別比率は、男性55.2%、女性44.8%で、30歳代~40歳代で半分以上を占め、20歳代も16.2%含まれている。

 設問項目は9つ設けられ、エコカー減税の継続について、高速道路の値下げについて、自動車税制の暫定税率について、ガソリン税にさらに消費税が上乗せされていることについてなどの結果が掲載されている。

 税制改正に関する要望書は、上記のアンケート結果を踏まえた上で作成されており、「自動車関係諸税の簡素・軽減による、合理的で公平、公正な自動車税制の実現」「自動車にだけ環境対策として課税することには反対」「低公害車・低燃費車に対する軽減措置と先進安全自動車の優遇措置の導入」の3つの項目からなる。

 合理的で公平、公正な自動車税制の実現は、現在自動車関係の税金は消費税を含め、自動車取得税、自動車重量税、揮発油税など9種類に及んでおり、こううした複雑な税制の簡素化を求めるもの。自動車では購入段階において、消費税と自動車取得税の2種類の税が同時にかけられ、保有段階においては自動車税に加え自動車重量税が課税されている。また、自動車取得税やガソリン税、軽油取引税などは暫定税率によって引き上げられているほか、ガソリン税については、ガソリン購入時に消費税がかかる、つまり税に税がかかるという構造になっている。JAFでは、アンケート結果で6割以上のユーザーが税体系の簡素・軽減を求めているとし、自動車取得段階では消費税のみに、保有段階では自動車税・軽自動車税のみに、使用段階では燃料・走行税のみにという簡素化を提案している。

 自動車にだけ環境対策として課税することには反対ということに関しては、JAFとしての環境保全活動を積極的に推進していくとした上で、CO2排出量削減活動は国民すべてが進めるべきもので、自動車ユーザーにのみ税を課すべきではないとしている。

 最後の項目に関しては、現在行われている低公害車・低燃費車に対する税制上の優遇処置は、地球温暖化防止策を推進する上でもその延長と一層の拡充を要望し、また、新たに交通事故死者半減の目標のためにもASV(先進安全車両)における税制上の優遇処置をもうけることを要望している。

(編集部:谷川 潔)
2009年 10月 2日