三洋電機は、大容量・高電圧リチウムイオン電池システム2機種を、2010年3月に発売する。

　発売するのは電動バイクなどに搭載する動力用の「EVB-101」と、携帯電話基地局のバックアップなどに使う蓄電用の「DCB-101」。

　どちらもノートパソコンなどに使われる民生用の「18650」タイプのセルを使っているため、コスト低減と納期短縮が可能になった。セル構成は、動力用が14直列6並列、蓄電用が13直列24並列。同社独自の熱マネジメントや信頼性確認技術を追加することで、安全性、信頼性を高め、寿命を延ばし、量産化に成功した。

　動力用の容量は10.8Ah。最大出力はピークで5.2kW、連続で1.5kW。サイズは366×213×66mm、重量は約7kg。研究開発や小規模量産に対応する。

　動力用に高出力、高耐久セルを採用。外装は耐久性と熱伝導性に優れたアルミケースで、あらゆる方向からの強力な噴流に耐えるJIS IPX6相当の防水性能を備える。開発においては、電動レーシングカートや、日本EVクラブのEVフォーミュラカー、米パイクス・ピークのヒルクライムに出場したEVバギーに搭載し、実績を重ねた。

　蓄電用の容量は33.6Ah。最大出力は約1.5kW。サイズは438×386×80mm、重量は約19kg。コンピューターサーバーの標準である19インチラックに搭載できるサイズとした。