RJC、「2010 RJCカー オブ ザ イヤー」の受賞理由を発表

発表を行ったのはRJC(日本自動車研究者・ジャーナリスト会議)の会長・理事 片山光夫氏

2009年11月18日発表



 RJC(日本自動車研究者・ジャーナリスト会議)は11月18日、日本自動車会館(東京都港区)において、「2010年次RJCカー オブ ザ イヤー最終選考会」の結果および受賞理由を発表した。

 RJCカー オブ ザ イヤーは、「RJCカー オブ ザ イヤー(国産車)」「RJCカー オブ ザ イヤー(インポート)」「RJCテクノロジー オブ ザ イヤー」のそれぞれでイヤーモデルを決めるもの。各部門の結果と、イヤーモデルの受賞理由は以下のとおりで、最終選考会における投票方法などの詳細については、関連記事を参照されたい。

【RJCカー オブ ザ イヤー(国産車):本田技研工業「インサイト」】

最終選考会にホンダはインサイトのカットモデルを持ち込み、技術面からもアピールしていた

・受賞理由
 燃費が最も悪化する発進、加速時にモーターがエンジンをアシストするホンダ独自のハイブリッドシステムを採用。ほかのハイブリッド方式と比較してシンプルかつ軽量な構造を特徴とする。同社他車種と部品約1万点を共有化するとともに、ニッケル水素バッテリーを7本まで削減するなどの効率化によってコストダウンに成功。ハイブリッド車を普及させる上で大きな役割を果たした。種々のエコアシスト装備も充実していることが評価された。

メーカーモデル得点
ホンダインサイト396
三菱i-MiEV285
トヨタプリウス247
マツダアクセラ216
スズキスプラッシュ149
スバルレガシィ132

【RJCカー オブ ザ イヤー(インポート):アウディ「Q5」】

インポート部門で1位に輝いたQ5

・受賞理由
 走りの楽しさと環境性能の両立は必ずしも簡単なことではないが、アウディQ5はこれを高い次元で実現した。エンジンは2リッター、3.2リッターともに直噴で環境性能が高い。性能的には2リッターターボで十分だが、3.2リッターのトータルバランスのよさも捨てがたい。変速機のSトロニックも文句なし。SUVとしては乗り心地もよく、ハンドリングもトップレベル。セダンをもしのぐ操縦安定性も高く評価された。

メーカーモデル得点
アウディQ5339
フォルクスワーゲンゴルフ GTI301
アルファ ロメオミト285
メルセデス・ベンツSクラスHYBRID202
メルセデス・ベンツEクラス セダン/クーペ154
プジョー308CC144

【RJCテクノロジー オブ ザ イヤー:マツダ「i-stop」】

アイドリングストップ機構の「i-stop」を搭載するアクセラ

・受賞理由
 スターターモーターなしでエンジンを始動させようという大胆な発想から生まれたアイドリングストップ機構。より安定的に、燃費よく再始動できるようにわずかにモーターがアシストするが、通常の半分ほどの約0.35秒の再始動時間と振動騒音を抑えた自然な再始動を可能にしている。スターターモーターへの負担はごくわずか、燃費を約10%改善する。直噴エンジンならではの独自性の高い先進技術であることが評価された。

メーカー技術名得点
マツダアイドリングストップ機構i-stop(アクセラ)364
三菱電気自動車システム(i-MiEV)353
メルセデス・ベンツハイブリッドシステム(SクラスHYBRID)227
スバルリニアトロニック(レガシィ)175
スズキ副変速機付きCVT(パレットSW)174
ダイハツバックモニター内蔵ルームミラー(ミラ ココア)132

(編集部:小林 隆)
2009年 11月 18日