米トヨタ、フロアマット関連の改善処置を発表
アクセルとブレーキの同時操作でアクセルが緩む機能はグローバル導入

2009年11月25日発表(現地時間)



 トヨタ自動車は、フロアマットによりアクセルペダルが引っ掛かったまま解除できなくなるおそれがある件について、米連邦高速道路交通安全局(以下NHTSA)との協議を経た結果、米国の対象8モデルに対する自主改善措置内容を決定し、11月25日(現地時間)、米国トヨタ自動車販売より発表した。

 これは、米国で販売しているトヨタ純正の全天候型フロアマットが、車両に固定せずに使用した場合に前方に移動し、アクセルペダルが全開付近で引っ掛かったまま解除できなくなることが起きているため。トヨタはNHTSAとの協議の結果、自主改善措置としてフロアマットを改良品と交換するとともに、誤って改良前のフロアマットが使用されることも想定し、米国において対象車両のアクセルペダル形状の変更、一部車両のフロア面の形状変更など、車両側の改修を行うことを決定したと言う。

 米国以外で販売しているトヨタ純正フロアマットについては、「マットが前方に移動するだけでは、同様の事象にならないことを確認している」とし、「マットを固定せず使用するとマットがたわんだり、折れ曲がってアクセルペダル開閉の妨げとなる可能性もあることから、車両に適したフロアマットを確実に固定して使用することを適宜お客様にお願いし、事故防止に努める」と言う。

 なお、今回の改善措置とは別に、米国のレクサス「ES350」および同「IS250/350」、トヨタ「カムリ」および「アバロン」のユーザーに対しては、アクセルペダルとブレーキペダルが同時に踏まれた場合にアクセルが緩む機能「ブレーキ・オーバーライド・システム」を追加することを決定した。

 このアクセルが緩む機能については、2010年中に米国で販売しているほぼ全車種への展開を完了する予定で、モデルチェンジや車両改良の時期を捉え、グローバルに導入していくとしている。

(編集部:谷川 潔)
2009年 11月 26日