ボッシュ、「衝突予知」ブレーキアシストシステムを開発
2010年から量産、まずはアウディに搭載

2009年12月7日発表



 ボッシュは、衝突予知システムを備えた緊急ブレーキシステムを開発し、2010年にアウディに搭載すると発表した。

 EU(欧州連合)では交通事故の削減を目的として、2009年11月24日からブレーキアシストシステムをすべての乗用車、軽商用車の新型車に装備することが義務付けられている。

 ブレーキアシストシステム(BAS)は、ドライバーが突然ブレーキを踏み込むと緊急状態と判断、ブレーキ圧を急激に高め、制動距離を短縮するもの。歩行者への衝突だけでなく、前走車への追突防止に役立つ。同社によれば、独における追突事故では、1/3のドライバーが追突前にブレーキをまったく踏んでおらず、半分はブレーキ能力を完全に使用していないと言う。

 ボッシュではあわせて、レーダーセンサーやビデオセンサーで前方の交通状況を検知し、ブレーキアシストを助ける「衝突予知システム」を開発した。これは、障害物を検知すると、音や表示でドライバーに知らせ、続いて軽くブレーキをかけて車体を揺らすことでドライバーに警告。ドライバーがブレーキを踏むと、BASによりブレーキ圧を高め、場合によってはフルブレーキをかける。

 同社はこのシステムを2010年に量産を開始し、まずアウディに搭載する。

 なおEUでは、2014年11月からはESC(Electronic Stability Control、横滑り防止装置)が、2015年11月からは商用車に先進緊急ブレーキーシステムと、レーン逸脱警報システムを搭載することが義務となる。

(編集部:田中真一郎)
2009年 12月 7日