NEXCO東日本のPasarプロジェクト第3弾「Pasar三芳」を公開
12月16日10時、関越道 三芳PA(上り)にオープン

関越自動車道 三芳PA(上り)にオープンするPasar三芳

2009年12月16日10時オープン



 12月16日、関越自動車道の川越IC(インターチェンジ)~所沢IC間にある三芳PA(パーキングエリア、上り)にPasar(パサール)三芳がオープンする。オープンに先立ち報道陣向けに内覧会が開催されたので、その模様をお届けする。

 NEXCO東日本(東日本高速道路)は首都圏に各種の商業施設を伴ったPAを展開すると言うPasarプロジェクトを行っており、昨年は京葉道路の幕張PAにPasar幕張(上り、下り)を、11月には東北自動車道の羽生PA(下り)にPasar羽生をオープンしてきた。

 その第3弾としてオープンするPasarは、関越道を東京方面へ向かう場合に最後の休憩施設となること、もともと大型の駐車場を備えるなど広い施設面積を持っていたことなどから三芳PAに設置されることになった。

Pasar三芳について語るネクセリア東日本 Pasar三芳館長の山田一郎氏

 Pasar三芳についてその概要を紹介したネクセリア東日本 Pasar三芳館長の山田一郎氏は、三芳を「郊外と都心を“つなぐ”場所」と紹介。「自然と調和したナチュラルモダンをコンセプトに木材を多用した館内デザインとした」と語った。また、店舗については、高速道路初出店となる店舗などを含め多くの店舗をそろえるほか、三芳PAのメイントイレ、サブトイレに加え、館内にもトイレを設けることで、東京へと向かう旅行客の最後の休憩所としてふさわしいものにしていると言い、多くの方に利用してほしいと語った。

 12月16日にオープンするPasar三芳は、第1期分のみのオープンで、従来のPA施設を改築することで2010年度には第2期分がオープンする。2期分がオープンすると、Pasar三芳はNEXCO東日本最大の休憩施設となる。

Pasar三芳はNEXCO東日本のPasarプロジェクト第3弾としてオープンする施設コンセプトは「郊外と都心を“つなぐ”場所」館内レイアウト。左側(川越側)にフードコート、奥にレストラン、右側(所沢側)にショッピングやテイクアウトコーナーを配する
フードコートの店舗レストランやテイクアウトコーナーの店舗パンや総菜などのショップ。宝くじコーナーがあるのが目を引く
Pasar三芳の拡張計画。2010年度には右側の2期分がオープンするPasar4店舗で2010年2月に開始する予定の新サービス「DSでドラぷら」。通信基盤としてはWiMAXを用いる壁面緑化やLED照明など環境に配慮した施設としている

 Pasar三芳の館内は、そのコンセプトどおり木を多用したもので、明るい雰囲気に仕上げられ、ショッピングエリアは、天井から太陽光が降り注ぐようなデザインもされている。このショッピングエリアは、2期分オープン時には、地元の食材を販売するコーナーになると言う。

Pasar三芳の館内。随所に木が使われている。手前のイスの並びは発表会のためのもので、オープン以降はテーブルなども配置される柱のデザインも木を積極的に活用しているショッピングエリア上部の採光部。ガラスは低放射複層ガラスを使い、不要なエネルギー消費を抑制する。奥がPasar三芳の中央入口
ニンテンドーDSを利用した「DSでドラぷら」。DSの通信機能を利用して、Pasarの施設情報や道路交通情報を提供する。Pasar4店舗のスタンプラリーも予定している
UQコミュニケーションズのWiMAXコーナーも設置。WiMAX搭載パソコンを試用できるほか、WiMAX搭載パソコンや、WiMAXアダプターを接続したパソコンであればインターネットに接続できる。WiMAXのため、Wi-Fiより高速でのインターネット通信が可能なほか、下りの三芳PAでも電波を受信可能Pasar三芳のフロア案内図。ショップとレストラン案内図に空白があるのは、2期分オープンが控えているため。6店舗分の空白がある

 Pasar三芳の店舗は18店舗を数え、レストランとして回転寿司が出店するほか、高速道路初出店の「セガフレード・ザネッティ・エスプレッソ」、「M1プレート」など、和食から中華、洋食まで幅広く用意。持ち帰り可能なテイクアウトコーナーの店舗にも、「COZY CoCo(コージー・ココ、銀座コージーコーナーが運営)」が高速道路初出店となるなど、魅力的な店舗を用意している。

レストランは、回転寿司店の「大江戸」。すしのほか海鮮丼なども用意する
「蕎麦久」。埼玉県産の地そば粉を使用している。うどんやおにぎりもある「芳麺」。鶏ガラスープをベースにしたラーメン店。蕎麦久と芳麺は24時間営業「セガフレード・ザネッティ・エスプレッソ 」。イタリア ボローニャのコーヒー焙煎メーカーが展開するカフェ。各種エスプレッソのほか、ジェラートもラインアップ。Pasar三芳限定のタンブラーも販売する
トルコライス専門店の「M1プレート」。トンカツ・ナポリタン・カレーピラフを1枚のプレートに盛る「Jin Jin」。ゆでたての生パスタを使用「キッチンはふはふ 」。カレーや豚ショウガ焼き定食などが取りそろえられている
「CUTE CREAM」はクレープ店。生地にもこだわっていると言う「Fu-Fu-DELI」。ビーフハンバーガーや上州麦豚を使った肉まんなどを用意くし焼き専門店の「くし貫」。くし団子などもある
「みよし縁日堂」は、たい焼きやたこ焼き、焼きそばなどがそろえられている焼きたてパンを提供する「ポンパドウル」。三芳酒種あんぱんは、Pasar三芳限定
「崎陽軒」。横浜名物のシウマイや各種おみやげ、弁当を用意「vonHeim-kitchen(フォンハイム キッチン)」は、店内でソーセージなどを作り、ホットドッグやスペアリブを提供銀座コージー・コーナーが運営する「COZY CoCo」。Pasar三芳限定のロールケーキなども販売
東京 銀座の宝くじ店である大黒天による宝くじ店。換金も可能で、取材時は年末ジャンボ宝くじを販売中だった。柱も金粉を用いたもので、大黒様も鎮座する
1期オープン時はこのショッピングゾーンで、おみやげや各種飲料、サンドイッチなどを販売。おみやげは、関越道が上信越道とも接続するため、新潟みやげ、長野・軽井沢みやげ、群馬みやげ、地元三芳のみやげなど各種のおみやげ物を取りそろえる

 館内施設については、キッズコーナーやベビーコーナー、各種インフォメーションコーナーなどがあり、トイレも清潔で明るいものとなっていた。三芳PAは、駐車場として大型105台、小型205台のスペースがあり、ガスステーションもある。出ることのみ可能なスマートPAも併設されている(入ることの可能なスマートPAは、下りの三芳PAに設置)など、従来からSA(サービスエリア)を超える規模のPAとして知られていた。1期分とはいえ、これだけの施設が完成したことで、ますます多くの人に利用されるPAとなるだろう。

館内中央にあるキッズコーナー大型ディスプレイを使った情報コーナーATMも1台設置されている
ベビーコーナーには、授乳室やベビーベッドのほか、子供用トイレを備える
落ち着いた色調の男子トイレ。子供用トイレや、ベビーチェアのついたトイレもある男子トイレの洗面台。壁面上部にある箱状のものは、アロマ発生器。さわやかな香りを演出する。香りは時期によって交換するとのこと
白をベースとした女子トイレ。ベビーベッドや子供用トイレも併設する女子トイレの洗面台壁面にもアロマ発生器が備え付けられていた
多目的トイレも1基用意する館外に新設されたサブトイレ。三芳PAには、旧施設のメイントイレ、サブトイレ、館内のトイレと3つのトイレエリアが用意される喫煙所は、館内とサブトイレの間にあるオープンエリアに設けられていた。もちろん館内は禁煙
太陽光と風力を利用したLED照明装置。Pasar三芳はエネルギー利用にも配慮されて作られている内覧会当日は風がなかったため、太陽光のみで106Wを発電Pasar三芳に採り入れられている、環境関連のテクノロジー
三芳PAは、写真に写っているエリアのおよそ倍ほどとなる広大な駐車場エリアを持つ三芳PA内にある給油所。多くの友人と乗り合いで出かけた際の精算にも便利給油所脇にある、スマートPA。出口のみを設置
Pasar三芳のイベントを案内するポスター

 なお、Pasar三芳のオープニングセレモニーは12月16日に行われ、地元三芳町出身のタレントである吉澤ひとみさんが登場する。そのほか、パフォーマーの登場があったり、19日にはフィンランドからサンタクロースがやってきたりする。普段から交通量の多い関越道だが、これからウインターシーズンに向かうこともあり、さらなる利用者が予想される。1期分だけでも十分な設備を誇る、Pasar三芳を有効活用していただきたい。


(編集部:谷川 潔)
2009年 12月 14日