2009年インポート市場は1人勝ちのアウディ、2010年も成長戦略を継続
20万円の新車購入サポートを実施、クワトロ30周年記念イベントも予定

アウディ ジャパンのベッシュ社長。クルマは昨年の業績に大きく貢献したQ5。人気のあまり、現在でも納車が間に合わない状態とか

2010年1月7日
アウディ フォーラム東京



 アウディ ジャパンは1月7日、東京 表参道の同社ショールーム「アウディ フォーラム東京」で業績説明会を開催、ドミニク・ベッシュ社長が、2009年の業績と、2010年の戦略を語った。

 2009年1~11月の業績(12月の数値がまだ日本自動車輸入組合から出されていないため)は、輸入車市場全体が前年比20%減の約14万台、プレミアム輸入車市場が21%減の約7万3000台と、依然として厳しいもの。その中でアウディは約1万3900台の販売を維持。

 また2009年1月~12月までのアウディ ジャパンの販売台数は1万6171台で、前年比1%増。アウディ ジャパン設立後では最高、アウディの日本進出以来では2番目の業績となった。

 この結果、輸入車市場でのシェアは約10%に拡大。2桁シェアはアウディが日本に進出してから初のことと言う。

 2009年は認定中古車の販売が大幅に伸長したのもトピックスのひとつ。これには13店舗から15店舗に拡大された認定中古車センターの寄与が大きく、認定中古車センターでの販売台数は78%増と言う。

2009年はアウディ日本進出以来2番目、アウディ ジャパン設立後最高の台数を販売メルセデス・ベンツ、BMWが大幅に台数を減らしたのにも助けられ、販売台数の差を急速に縮めた認定中古車センターの貢献もあって、認定中古車も大幅に伸長した

 

 これらを踏まえた2010年の戦略は、基本的に2009年から引き継いだ「ブランドイメージの向上」「ディーラー網の拡大」「顧客満足度向上」の3つが柱となる。

 2010年は「A5スポーツバック」「R8スパイダー」「S5カブリオレ」「TT RS」といった先進的でスタイリッシュなニューモデルを予定しており、これらによりブランドイメージをさらにアピールする。

 また、「Q7 3.0 TDI」のような環境志向のモデルをリリースするほか、昨年に引き続き環境性能に優れた22モデルを20万円値引きする「エコフレンドリーサポート」を3月末まで実施する。エコフレンドリーサポートのうち17モデルはエコカー買い替え補助制度の対象にもなっており、その場合はさらに政府から25万円の補助を受けられる。

 ディーラー網については、2009年の業績は新店舗の貢献度が高かったことを鑑み、都市部を重視する「メトロポリタンストラテジー」を引き続き継承してさらに3店舗の開店を予定する。

 顧客満足度については、従業員向けには2009年に40%増やした顧客満足度向上のトレーニング時間を、2010年はさらに15%上積みする。

 また顧客向けにはアウディ フォーラムでのイベントや、ドライビングレッスン(ドライビング・エクスペリエンス)や、高性能車でのサーキット走行イベント、「ミュージック・ミーツ・アート」のような文化イベントを引き続き開催することで、同社が「オーナーシップエクスペリエンス」と呼ぶ、“アウディブランドの体験”を用意する。

 さらに2010年は、同社の先進性の象徴とも言える乗用車向け4WD技術「クワトロ」が30周年を迎える。これを記念したイベントも予定されているとのこと。

 これらにより、過去最高の販売台数と、さらなるシェア拡大を目指す。

2010年はA5スポーツバックを皮切りに、様々なモデルを投入クワトロ30周年イベントも予定ディーラー網も拡大する

(編集部:田中真一郎)
2010年 1月 7日