アウディ、5ドアクーペ「A5 スポーツバック」を国内発売
クーペのエレガンス、セダンの居住性、ワゴンの機能性を兼ね備える万能車

2010年1月13日
580万円



 アウディ ジャパンは1月13日、5ドアクーペ「A5 スポーツバック」を発表した。用意されるモデルは2リッターターボエンジン+4WDの「2.0 TFSI クワトロ」のみで、価格は575万円。

 2009年7月に独で開催されたアウディ100周年の記念式典で発表された5ドアサルーン。大型のリアハッチを持つ幅1000mmのラゲッジスペースは容量480Lだが、リアシートを倒すと980Lに拡大する。アウディでは、クーペのスタイルと、セダンの居住性、ワゴンの機能を併せ持つ、スタイリッシュな4ドアクーペと位置づけており、「実用的でスタイリッシュなクルマ」を求める顧客の獲得を目指す。

 ボディーサイズは次のとおりで、A4セダンとほぼ同じだが、全高が50mm低く、全幅が30mm広くなっており、よりワイド&ローのフォルムになっている。

 A5 スポーツバックA4
(2.0 TFSI クワトロ、セダン)
A5
(2ドアクーペ)
全長[mm]471047054625
全幅[mm]185518251855
全高[mm]139014401375
ホイールベース[mm]281028102750

 フロントマスクに内部にLEDウィングライトと複雑な造形を持つヘッドライト、フロントバンパー下まで続く開口部を持つシングルフレームグリルを備え、シングルフレームグリルの両脇からAピラー根元に続くキャラクターラインがVシェイプを形作る、一連のアウディ・デザインを踏襲。

 サイドも、ショルダー部とドア下部をとおる2本のキャラクターラインや、6ライトウィンドーといった要素を他のアウディ車同様に持つ。ルーフラインはA4よりも後部へのカーブが強まった形状で、ファストバックやスポイラー風に整形されたリアデッキ、リアバンパー下部のディフューザー風造形とあわせて、クーペらしくスムースでスポーティなフォルムを形作っている。

 パワートレーンはA4 2.0 TFSI クワトロ同様に、2リッター直列4気筒DOHC直噴ターボエンジンに7速デュアルクラッチAT「Sトロニック」、フルタイム4WD機構の「クワトロ」システムを組み合わせて搭載する。

 2段階で排気側バルブのリフト量を切り替える「AVS」などを備えるこのエンジンは、最高出力が155kW(211PS)/4300-6000rpm、最大トルクが350Nm(35.7kgm)/1500-4200rpmと、これもA4 2.0 TFSI クワトロと同様。一方で減速時のエネルギーを回収してバッテリーに戻す回生システムや、可変流量式のパワーステアリングポンプなどの効率化が図られている。10・15モード燃費は12km/L。

 クワトロシステムのセッティングは、通常は前後に4:6のトルクを配分するが、状況に応じてフロントに最大60%、リアに最大40%まで配分を変化させる。サスペンションはフロントが5リンク、リアがトラペゾイタル。Sトロニックはパドル操作も可能。

 安全装備としてはEPSやブレーキアシストなどを標準で搭載。パーキングブレーキはエレクトロメカニカルで、停車時にブレーキペダルから足を離しても停止し続けるホールドアシストも標準で備える。オプションで、後方からの並走車の存在をレーダーで検知してドアミラーのLEDで警告する「サイドアシスト」が用意される。

 さらにオプションでは、エンジンやトランスミッション、ステアリング、サスペンションの設定をボタン1つで変更できる「ドライブセレクト」、レーダーで前車との車間距離を維持するアダプティブクルーズコントロール、リアカメラ付パーキングシステムなどが用意される。

 室内装備では、7インチディスプレイと操作インターフェイス「MMI」(マルチメディアインターフェイス)を持つHDDカーナビ、携帯音楽プレーヤーを接続できるミュージックインターフェイス、電動パワーシートなどを標準で搭載。オプションで電動チルトガラスサンルーフや、バング&オルフセンサウンドシステムが用意される。

 なお専用バンパーやスポーツサスペンション、専用内装で構成されるスポーティなオプション「S-lineパッケージ」も用意される。

 なお、A5 スポーツバックの日本導入を記念して、特別仕様車「A5 スポーツバック 2.0 TFSI クワトロ エクスクルーシブ」が20台限定で用意される。エクスクルーシブはS-lineパッケージのエクステリアと19インチホイール、パルコナレザーシート、バング&オルフセン サウンドシステム、リアカメラ付パーキングシステム、バング&オルフセンサウンドシステムが装備され、専用ボディーカラー「スズカグレー」を纏う。価格は751万円。

 

(編集部:田中真一郎)
2010年 1月 13日