SUPER GTとフォーミュラ・ニッポン、初の共同開催レースを富士スピードウェイで 11月13日、14日の両日決勝、100kmのスプリントレース |
GTアソシエイション(GTA)、日本レースプロモーション(JRP)、富士スピードウェイ(FSW)の3社は1月15日、富士スピードウェイで11月13日、14日に共同開催する「SUPER GT&Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP 2010」の大会概要について、同日幕張メッセで開幕した東京オートサロン会場で発表した。
SUPER GTとフォーミュラ・ニッポンが同日開催されるオールスター戦の存在は、JAF(日本自動車連盟)が2009年8月に発表したモータースポーツカレンダーで明らかにされていたもの。今回はそのレースの詳細についての発表となる。発表会には、GTA代表取締役 坂東正明氏、JRP取締役会長 中嶋悟氏、FSW代表取締役社長 加藤裕明氏が登壇し、開催概要と意気込みを語った。
GTアソシエイション代表取締役 坂東正明氏 | 日本レースプロモーション取締役会長 中嶋悟氏 | 富士スピードウェイ代表取締役社長 加藤裕明氏 |
坂東氏は、現在の経済状況について、回復の兆しは見えているものの依然厳しい状況だとし、「モータースポーツを取り巻く環境も明るくはない。その中で、1つのカンフル剤として、今までにない新たなレースイベントを開催し、日本のモーターポーツの活性化を図りたいと思っている」とその意気込みを語った。また、中嶋氏は「1日の中で、フォーミュラからツーリングカーまで、あらゆるものが目にできる非常に画期的なものになると思う」とイベントに対する期待を述べ、加藤氏は、今年は富士スピードウェイがリニューアルして5周年を迎えるとし「そうした節目の年にこのような特別なイベントを開催できることを大変うれしく思う」と喜びを語った。加藤氏によれば、5周年を記念した行事の中でも最大の催しとなると言う。
具体的な概要については未定の部分も多いが、選手権とは別のエキシビジョンレースとなる。通常は混走となるGT500とGT300だが、FUJI SPRINT CUPでは、それぞれのクラスでレースを行い、GT各クラスとフォーミュラ・ニッポンの計3レースが、それぞれ100km、22周のレースで争われる。さらに13日、14日の両日で決勝を行うと言う。100kmというスプリントレースのため、給油やドライバー交代は行われない。たとえば13日と14日でAドライバーとBドライバーがそれぞれ走るような形になるだろうとのこと。また、予選に関しては、行う方向で進めたいと言う。GT500とフォーミュラ・ニッポンでは重複して参戦しているドライバーもいるため、間にGT300のレースを挟むスケジュールにするとのこと。
あくまでモータースポーツの裾野を広げるイベントということで、入場料に関しても「2カテゴリーのレースだから料金を倍にするということはない」(加藤氏)とのこと。三者等しく恩恵を受けられるイベントになるのが一番だが、たとえ三者が痛み分けになったとしても、ファンのために成功させなければいけないイベントだと語った。
GT500とフォーミュラ・ニッポンの両カテゴリーに参戦するドライバーにとっては、1日に2度の決勝レースとなるため、記者からは、「ドライバーの負担が大きいのでは?」という質問も出たが、「普段はもっと長いレースを走っている。休憩ありの200kmぐらいは問題ないはずだ」と、板東氏、中嶋氏が口をそろえた。エキシビジョンレースということで、賞金も用意されると言い「賞金も出すんだし、走らないと言うドライバーはいないだろう。もしそんなドライバーがいても、ほかに乗りたいドライバーはたくさんいる」(板東氏)と一蹴した。
1日で、ツーリングカー、フォーミュラ・カーのトップカテゴリーのレースを観戦できる「SUPER GT&Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP 2010」。今後は3社のメンバーで構成するFUJI SPRINT CUP実行委員会で詳細を詰めていくとのこと。詳細は決定し次第発表していくとのことなので、続報がわかり次第お伝えしていく。
開催目的 | 大会概要 |
13日、14日の両日それぞれに、3カテゴリーの100kmレースを開催 | 今後はFUJI SPRINT CUP実行委員会で詳細を検討 |
(瀬戸 学)
2010年 1月 15日