ルノー・日産と全旅連、電気自動車普及に向けた連携事業で覚書を締結 充電インフラ整備や新商品の開発など |
日産自動車と全国旅館生活衛生同業組合連合会(全旅連)は2月1日、低炭素・循環型社会の実現に向けて連携して取り組んでいくことに合意し、同日覚書を締結した。両者は、全旅連加入宿泊施設に対して電気自動車(EV)の充電インフラ整備を促進し、宿泊業界の新たな需要創出とともにEV普及策等を検討していくとしている。
今後、両者は覚書に基づき以下の4つの分野に亘る事業について協力を検討する。
●充電インフラ整備の促進
観光客・旅行客が宿泊時にEVを充電できるよう、全旅連加入宿泊施設に対してEVの充電スタンド等のインフラ整備を促進する
●EV活用の新商品の企画・開発・販売
ゼロ・エミッションツアーなどエコをテーマにした新しい旅行商品・宿泊プランの創出やEV体験ツアー・試乗会による新規需要創出と認知度向上・販売促進機会の向上など
●宿泊予約サイトと連携した充電スタンド情報の案内
全国の充電スタンド情報および宿泊施設情報の配信サービスの提供、地図情報提供会社や宿泊予約サイト運営会社と連携した新サービスの実現など
●EVの普及啓発
観光客・旅行客に対するEVの優れた環境性能や魅力度向上に向けたPR策の検討など
日産は、EV「リーフ」を2010年度後半に日本、米国および欧州で販売開始し、2012年にはグローバルに量販する予定。日産とルノーはこれまでに、世界各国の政府や自治体、企業など、すでに40件以上のゼロ・エミッションモビリティに関するパートナーシップを締結している。
全旅連は組合員数約1万8000からなる組織。宿泊施設にEVの充電設備の整備が実現すると、宿泊先での滞在中に充電を行うことができ、そのままEVでの旅行が続けられ、EVの走行範囲や利用シーンの可能性を広げることとなる。
(椿山和雄)
2010年 2月 1日