損保協会、自賠責加入を呼びかける広報キャンペーン キャンペーンキャラクターに倉科カナさん |
日本損害保険協会は3月1日より、自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)への加入を呼びかける2009年度の広報キャンペーンを開始する。それに先立つ2月25日、都内ホテルにおいてキャンペーンの記者発表会が行われた。
日本損害保険協会 専務理事 半田勝男氏 |
発表会の冒頭、日本損害保険協会 専務理事の半田勝男氏は、「自賠責保険への加入を呼びかけるこのキャンペーンは毎年開催している。このキャンペーンで訴えていくことは2つあり、1つは原付(原動機付き自転車)や軽二輪にも加入義務があること、1つは自賠責保険の目的が交通事故の被害者救済にあること」と言い、2009年の交通事故による死亡者数は57年ぶりに5000人を下回ったものの、負傷者数は90万人以上であり、それらの人の救済のためにも、自賠責保険へ加入してもらう義務があることを知ってもらう必要があるとした。
また、自賠責保険については請求数は横ばいであるものの、後遺障害の請求数は増えていると言い、幅広い年代にこのキャンペーンを知ってもらうために、NHK連続テレビ小説「ウェルかめ」の主演女優である倉科かなさんを2009年度のキャンペーンキャラクターに起用したと述べた。
冒頭の挨拶に続いて、倉科さんと日本損害保険協会 業務企画部長 竹井直樹氏によるトークショーが行われた。このトークショーは1問1答形式で進行し、交通事故の1日の発生件数や、自賠責保険の有効期限の確認方法などに倉科さんが答えていく。さすがキャンペーンキャラクターだけあって、倉科さんはほとんどの問題で正答していた。やや、難しかったのが「自賠責保険の運用益を活用した事業とは?」という問題。これについては竹井氏から解説があり、「自賠責保険では保険料の収入から実際の支払いまでの期間があります。この期間を使って資金運用をしており、その運用益を自賠責保険の収支改善のほか、自動車事故防止対策や、高規格救急自動車の配備の支援、ドクターヘリの体制作りの支援などに使用しています」とのこと。今後は事故多発交差点の改善支援なども行っていくと言う。
トークショーで質問に答える女優の倉科カナさん | 自賠責保険の解説を行った日本損害保険協会 業務企画部長 竹井直樹氏 |
倉科さんは現在免許を持っていないと言い、「いずれ免許を取ったら、熊本出身なので母親によく連れて行ってもらった阿蘇山周辺をドライブしたいです。今年か来年には免許を取ります」と宣言し、その際はもちろん自賠責保険に加入すると結んだ。
自賠責保険は法律で加入が義務づけられている保険。自動車の場合、新車購入時に必ず加入し、更新も車検ごとに行われている。ただ、車検制度のない250cc以下の2輪車の場合、加入漏れや期限切れとなっていることもあり、このキャンペーンによって、広く周知していくようだ。キャンペーンでは、TV CMなどが行われるほか、映画館や自動車教習所での放映、ラジオ告知などが行われる。
(編集部:谷川 潔)
2010年 2月 25日