独アウディ、新型「R8 LMS」のデリバリーを開始
信頼性と整備性を向上

英ユナイテッドオートスポーツ・チームに引渡される最新型R8 LMS



 独アウディAGは、レース車両「R8 LMS」最新型の、プライベートチームへのデリバリーを開始した。4月中旬までに20台が引渡される。価格は28万8000ユーロ。2010年の生産分は完売しており、2011年分は2010年末からデリバリーが開始される。

 R8 LMSは同社のフラッグシップスポーツカー「R8」をベースとしたレース車両。V型10気筒をミッドシップに搭載する。ロードカーは4WDシステムを持つが、R8 LMSはGT3レギュレーションに合わせて後輪駆動に変更されている。

 アウディ・スポーツの責任者であるヴォルフガング・ウルリッヒ博士によれば、最新型R8 LMSは「サービスインターバルの延長」と「メンテナンス性の向上」に主眼を置いて開発されたと言う。

 このため、シャシー、サスペンションの改良のほか、エンジン冷却システムの能力向上、エレクトロニクスとエキゾーストシステムの最適化が図られた。また6速トランスミッションは、本体を車両から降ろすことなくメンテナンスができるようになった。

 2010年は英ユナイテッドオートスポーツ、独アプトスポーツライン、伊アウディスポーツイタリアなどが、R8 LMSでニュルブルクリンクやスパの24時間レース、欧州各地のGT選手権に参戦する。

(編集部:田中真一郎)
2010年 3月 11日