レーシングドライバーと間近で触れあえる「FMD 2010」
松田次生選手と平手晃平選手がその魅力を語る

Car Watch編集部を訪れた、松田次生選手(左)と平手晃平選手

2010年3月28日開催
入場料:1500円(前売り1000円)、中学生以下無料



 富士スピードウェイで3月28日に開催される「FUJI SPEEDWAY MOTOR SPORTS DREAM 2010」(FMD 2010)。フォーミュラカー体験試乗コーナーやフォーミュラ・ニッポンのデモランなどモータースポーツファンはもちろん、戦隊ショーやお笑い芸人によるライブなどファミリーで楽しめるイベントの数々が行われる。

FMD 2010の魅力について語ってくれた、松田選手と平手選手。レースでは激しい順位争いを繰り広げるライバル

 モータースポーツファンとしてとくに注目しておきたいのは、レーシングドライバーが参加する各種のイベント。例えば、富士スピードウェイの本コース上をレーシングドライバーが運転する車の助手席に座って走ることができる体験走行「サーキットタクシー」、、ドライバー握手&サイン会やドライバートークショーなどが予定されている。普段のレースウィークエンドだと、なかなか近づくことの難しい、レーシングドライバーと直に触れ合うチャンスがある。

 このFMD 2010のプロモーションとして、FMD 2010に参加するレーシングドライバーの松田次生選手、平手晃平選手の2人がCar Watch編集部を訪れ、その魅力について語ってくれた。


普段は金網越しに見るだけのレーシングドライバーを間近に見るチャンス
 松田次生選手は本誌の読者であれば知らない人はいないと思うが、2000年にフォーミュラ・ニッポンにフル参戦し、その年の第3戦で史上最年少で初優勝を遂げるなどの華麗な経歴の持ち主で、2007/2008年には2年連続でフォーミュラ・ニッポンのチャンピオンを獲得するなど、日本のトップドライバーの一人。その一方で、趣味の世界では鉄道好きとしても知られており、最近では鉄道模型雑誌にも登場している。2010年はTEAM IMPULから、SUPER GTに参戦する。

今年はSUPER GTに専念し、チャンピオンを目指すと言う松田選手松田選手はカルソニック IMPUL GT-Rで参戦

 もう一人の平手晃平選手は、次世代のエースとして嘱望される若手のホープ。平手選手はトヨタの若手ドライバー育成プログラム(TDP)出身のドライバーで、2005/2006年にはユーロF3、2007年にはGP2とヨーロッパで武者修行を行い、2008年からはフォーミュラ・ニッポンとスーパーGTに参戦している。2008年にはフォーミュラ・ニッポンで初優勝を遂げるなど、こちらも非常に華麗な経歴を持ったドライバーと言ってよいだろう。2010年は、フォーミュラ・ニッポンにTEAM IMPULから、SUPER GTにはLEXUS TEAM SARDから参戦する予定となっている。

笑顔が印象的な平手選手。SUPER GTとフォーミュラ・ニッポンに参戦する平手選手はSUPER GTに、DENSO DUNLOP SARD SC430で参戦する

 松田選手は「普段のレースウィークエンドだと、ドライバーとしてはどうしてもレースに集中したいというのがあってなかなかファンの方と触れ合う時間を取ることができない。しかし、こうしたイベントであれば、レースもないのでほとんどの時間をファンの方と触れ合う時間に割くことができるので嬉しい」と、ファンイベントをドライバーとして非常に重視していると説明してくれた。「モータースポーツはドライバーがいるだけでは成り立たない。自動車メーカーがあり、スポンサーがあり、そして何よりもファンが存在してこそ成り立っている。そのファンの皆さんを盛り上げることはドライバーとしての責任だと考えている」と、真面目で知られる松田選手らしくその意気込みがこちらにも伝わってくるほどだった。

レーシングドライバーチームの参戦も予定されているタイヤ転がしGP

 非常に明るいキャラクターで知られる平手選手は「FMD 2010には、本当にたくさんのプログラムが用意されている。タイヤ転がしGPではドライバーチームも参戦する予定で、サーキットで僕らに勝てるチャンスはここにしかないのではないか(笑)」と冗談を交えながらイベントの楽しさをアピールしてくれた。

 また、トークショーではこのFMD 2010の1週前に行われるSUPER GT開幕戦(3月20日、21日開催)での裏話なども語るつもりだと説明してくれた。「FMD 2010にはホンダ系のドライバーは誰も参加しないので、そのあたりの裏話とか勝手にしちゃおうかな。爆弾発言に乞うご期待(笑)」(平手選手)と、両選手が参加するドライバートークショーは間違いなく要注目だ。

 なお、2選手のほかにも、TEAM IMPULの星野一義監督、TOM'Sの関谷正徳監督、TEAM LeMansの黒澤琢弥監督などのチーム監督のほか、伊藤大輔選手、石浦宏明選手、井口卓人選手、国本雄資選手などのドライバーが参加する予定だ。


ヒラテッツァの参戦はあるか? 車種ごとのオフ会用にスペースを開放
 FMD 2010には、各車種によるオフ会の会場としてパドック周辺の駐車場が開放される予定で、ドレスアップコンテスト、クラブのPR、他クラブとの交流などのイベントも計画されている。アルテッツァ乗りとしても知られる平手選手は「面識もないアルテッツァのユーザークラブの人から来ないかと誘われている(笑)。同じアルテッツァ乗りとしては感じる部分もあるのでぜひ時間を作って顔を出したい」と述べ、アルテッツァのオフ会では平手選手を見られるかもしれない。

 最後に松田選手は「モータースポーツはサッカーや野球などと違ってなかなか身近に楽しむということが難しいもの。しかし、こうしたイベントに参加していただくことで、モータースポーツをもっと身近なイベントとして体験していただけると思っている。そういう意味で夢(Dream)のイベントだと思うので、ぜひ参加していただきたい」とその魅力をアピールしてくれた。

 FMD 2010の入場料は前売りで1000円、当日1500円となっており、保護者同伴の中学生以下の子供は無料。このほかに車やオートバイで来る場合、4輪が1500円、2輪が750円の駐車料金がかかる。入場すればグランドスタンドエリアや、パドックエリアなどへの特別な料金はかからないため、各種のプログラムを楽しみつつ、富士スピードウェイを1日巡るのもよいだろう。

リニューアル5周年記念として期間限定で発売される55 Passport。FMD 2010の会場内でも販売

 なお、富士スピードウェイではリニューアル5周年記念として、主要5レース(SUPER GT 第3戦、第7戦、スーパー耐久第4戦、フォーミュラ・ニッポン第3戦、SUPER GT&Formula NIPPON FUJI SPRINT CUP 2010)をまとめて楽しめる55 Passportというチケットを用意しており、SUPER GT第3戦用のお友達招待チケットが1枚付属するほか、レース当日のパドックパスを9000円(通常は1万1000円)で購入できる特典などが付属する。価格は通常2万75000円が特別価格の1万3200円となる。3月19日~4月20日の期間限定で富士スピードウェイ公式サイトで販売されるほか、FMD 2010の会場内でも販売されるので、興味があるユーザーはチェックしてみるとよいだろう。


(笠原一輝)
2010年 3月 17日