NISMO、「GT-R」用「MFDラップセンサーキット」2種と「データロガーキットBASE」
「リアデフオイルクーラーキット」も4月発売

MFDラップセンサーキット TypeM

2010年3月17日~発売
2万6250円~29万4000円



 NISMO(ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル)は3月17日、日産「GT-R」用カスタマイズパーツとして、GT-Rの持つタイムロガー機能に、自動でラップタイムを計測する「MFDラップセンサーキット」2種と、マルチファンクションメーターのログデータをパソコンにダウンロードできる「データロガーキットBASE」を発売する。MFDラップセンサーのTypeMが7万8750円、TypeBが10万8150円。それぞれ2007~2009年モデル用と2010年モデル用をラインアップする。データロガーキットBASEは2010年モデルにのみ対応。価格は2万6250円。また、4月21日には、デフオイルの温度上昇を防ぐ「リアデフオイルクーラーキット」を発売する。全車に対応し、価格は29万4000円。

MFDラップセンサーキット
 MFDラップセンサーキットは、GT-Rに標準装備されているマルチファンクションメーターのタイムロガー機能が、ノーマルでは手動でタイム計測をするのに対し、サーキットに埋め込まれたマグネットなどを感知して自動計測するもの。装着しても日産の車両保証は継続適用される。

 TypeMは、マグネット感知式センサーとハーネスのセットで、サーキットのコースに埋め込まれたマグネットを感知することでタイムを計測する。全国のマグネット対応サーキットで使用できる。対応サーキットは、富士スピードウェイ、鈴鹿サーキット、ツインリンクもてぎ、岡山国際サーキット、オートポリスサーキット、筑波サーキット、スパ西浦モーターパーク、袖ヶ浦フォレスト レースウェイなど。

 TypeBは、コース上にキットのトランスミッターを設置し、車両側に設置したビーコン式センサーでそれを感知する。マグネットの埋め込まれていないサーキットでも使用することができる。トランスミッターは付属のACアダプターのほか、内蔵のバッテリーでの駆動も可能。トランスミッターは1台で複数の同時計測が可能で、チャンネルを変更することで、最大15グループの測定が可能となっている。また、ビーコン式センサーは、専用の装着用ブラケットで車両への固定ができる。

MFDラップセンサーキット TypeB。ビーコン式センサーは取り付け用ステーも付属

データロガーキットBASE
 データロガーキットBASEは、2010年モデルのGT-Rに対応。付属のUSBメモリーを車両側のコネクターに接続し、ステアリングのSTART/STOPスイッチを押すと、次に押すまでの間のデータが、最大60分がダウンロードされる。ダウンロードされるのは、車速/エンジン回転/ギアポジション/左右G/前後G/ブースト圧/ブレーキ液圧/ステアリング舵角/アクセル開度/ECOレベル/エンジン水温/エンジン油温/ミッション油温。

 ダウンロードしたデータは、手持ちのパソコンに付属の専用解析ソフトをインストールすることで、表示できる。また、別売りのMFDラップセンサーキットでラップタイムを計測すると、パソコン画面上に走行コースを表示でき、より高度な解析ができるとしている。

データロガーキットBASE。専用ソフトとソフト起動用の専用USBキー、そしてデータをダウンロードする8GBのUSBメモリーがセットになるパソコンにインストールした専用ソフトで解析データがみられる
パソコン画面。速度とエンジン回転をグラフで表示。左上のコース図はMFDラップセンサーを併用すると表示される左右G、ステアリング舵角、アクセル開度をグラフ表示
エンジン水温、エンジン油温、ミッション油温、ブースト圧、ブレーキ油圧をグラフ表示速度と前後Gをグラフ表示

リアデフオイルクーラーキット
 リアデフオイルクーラーキットは、サーキット走行時などに高温になりがちなリアデフの油温上昇を防ぐもの。キットには10段のオイルクーラーコアとオイルポンプ、オイルフィルター、ブラケットやホース、スイッチなどが含まれる。

リアデフオイルクーラーキット装着状態

 仙台ハイランドでのテストでは、外気温25℃の中の10ラップ連続走行で、油温は150℃前後で安定。これは約30℃程度の冷却効果だと言う。

 オイルクーラーのON/OFFは室内のスイッチでコントロール可能。さらに「車両保証継続マーク」が貼付されており、装着しても日産の車両保証が継続適用される。

(瀬戸 学)
2010年 3月 17日