アウディ、「アボリジニー現代美術展」にTTロードスターの“アートカー”展示
アウディ フォーラム 東京で、GWいっぱい開催

2010年4月23日~5月11日開催
入場無料
東京 表参道 アウディ フォーラム東京



 アウディ ジャパンは4月20日、東京 表参道のアウディ フォーラム東京で、「アボリジニー現代美術絵画展”Ingalimpa Tjuntu”-Singing Song...」のレセプションパーティーを開催。現代アボリジニーアート作品とともに、アボリジニーアーティストによってペイントされたTTロードスターを展示した。

 一般公開は4月23日~5月11日で、入場無料。

 アボリジニー現代美術絵画展”Ingalimpa Tjuntu”-Singing Song...は、アボリジニー(オーストラリア原住民)のアーティストによる現代絵画の展示会で、出展される作品は、いまや小さなコミュニティーで保護される立場となったアボリジニーへの理解を、絵画や写真、広告を通じて促進するための活動「モティカ・プロジェクト」から生まれたもの。伝統的なアボリジニー絵画の技法に、現代的な絵の具やモチーフを加え、現代美術作品として成立させている。

 プロジェクト名の「モティカ」は、アボリジニーの言葉で「クルマ」「乗り物」。アボリジニーや、アボリジニーに触れる人々にとっての刺激であり、双方を新しい世界へ連れて行く乗り物、といった意味が込められている。

 またタイトルの「Ingalimpa Tjuntu」は、「歌を歌う」という意味のアボリジニーの言葉で、「故郷に伝わる歌を歌うと、自ずと目指す場所に導かれる」という意味も持つと言う。自らの文化や知を伝承するための歌を「Tjuntu」と呼び、今回はTjuntuをモチーフとした作品が展示されている。

展示会場はアウディ フォーラム 東京2階。多数の絵画を展示できるよう、パーティションが設置された
アボリジニー美術ではドットの集積による表現が一般的だが、筆によるペイント作品もある。いずれにしろ、絵の具の質感を活かし、素朴と洗練、力強さと繊細が共存する独特の世界を作り上げている

 さてこの展示会がアウディ フォーラム 東京で開かれたのは、プロジェクトがクルマや移動のイメージを色濃く持っているから、というだけではないようだ。アウディ ジャパンのドミニク・ベッシュ社長はパーティーでのスピーチで「(モティカ・プロジェクトの)アボリジニー美術を採りあげた展覧会は、これが日本初。アウディブランドの基本理念には“いままで誰も成し遂げてこなかったことをしてみたい”というのがあるが、この革新的なプロジェクトそのものがわたしたちのブランドの歩み、それがいかに進化してきているかを表している」「今回展示されるアボリジニー美術の作品は、祖先から受け継がれてきた伝統をもとにしつつも、色遣いやモチーフを常に刷新し、いろいろな意味を与えることで、自らの作品に現代美術という一面をもたらした。同じようにアウディは、創設から100年を経ても、革新・進化の精神を持ち続けている。この精神でブランドを常に新鮮にたもち、日本のお客様への訴求力を保っている」と述べ、アボリジニー美術のありかたや、それを紹介することがアウディ・ブランドのイメージと重なるという考えを示した。

 展示の監修を務めた、森美術館の南條史生館長も「展示されている作品はカラフルで面白い絵画だが、アボリジニー美術がこのように色を使うようになったのは、絵の具が紹介されてからあとのことで、昔はこんなにカラフルではなかったらしい。伝統をいかに技術で革新するかというスピリットに、アウディとの共通点がある」と、この考えを説明している。

アボリジニーアーティストによってペイントされたTTロードスターのアートカー。絵画作品同様に、絵の具の盛り上がりを活かした精緻な表現が来場者を魅了する
アートカーとベッシュ社長6人のアボリジニーアーティストアボリジニーアーティストからベッシュ社長に作品がプレゼントされた
ベッシュ社長の左が森美術館の南條館長展覧会を講演するオーストラリア大使館からブレンダン・ハマー主席公使が出席多数の有名人も駆けつけた

 会場となるアウディ フォーラム 東京の2Fは、普段は1フロアの広大なスペースとして使用されているが、今回の展示のために絵画を掛けるためのパーティションが設置され、30点に及ぶ作品を展示している。

 その展示の中でひときわ目を引くのが、今回の展示の象徴となる、アボリジニーアートをまとったアウディTTロードスターだ。白いTTロードスターに、来日したアボリジニーのアーティスト6人が、水性塗料でペイントを施したもので、アボリジニー美術独特のカラフルなドット(点)で絵画が描かれている。

 クルマにペイントなどを施して作品とする「アートカー」といえばBMWが有名だが、BMWが評価の固まった“大家”を起用するのに対し、アウディ フォーラムのTTロードスターは知名度の低い、むしろ“無名”に等しい作家の手になるもの。こういったあたりにも、シェア拡大の波に乗るアウディのアグレッシブな姿勢が表れている。アウディ フォーラムに展示されているTTロードスターはBMWアートカーに叩きつけた挑戦状、という見方は、穿ち過ぎだろうか。

(編集部:田中真一郎)
2010年 4月 21日