J.D.パワー、2010年米国自動車初期品質調査
ブランド別ではポルシェが1位。セグメント別ではトヨタが6部門で1位

2010年6月18日発表



 J.D.パワー アジア・パシフィックは6月18日、2010年米国自動車初期品質調査(IQS:Initial Quality Study)の結果を発表した。24回目となる今年の調査では、2010年型車を購入もしくはリース契約した人を対象に、2010年2月から5月にかけて米国で実施、8万2000人以上から回答を得た。

 品質調査結果は100台あたりの不具合指摘件数でランキングされ、PP100という単位で記されている。

 2010年度のブランド別ランキングでは、ポルシェが83PP100で1位となり、以下アキュラ(本田技研工業)の86PP100、メルセデス・ベンツの87PP100と続く。アキュラは2009年の14位から2位へと躍進し、一方トヨタ自動車はレクサスが88PP100で4位となったものの、トヨタブランドは16PP100増加し、6位から21位へとなった。

 ブランド別では、米国ブランドと輸入ブランド(欧州またはアジアに本社を置くメーカー)の平均も計測されており、米国ブランドの平均(108PP100)が輸入ブランドの平均(108PP100)を調査を開始して以来初めて上回った。なお、業界の平均は108PP100から109PP100へとわずかに上回っている。

ブランド別ランキング(業界平均以上)米国ブランドと輸入ブランドの比較

 また、乗用車セグメント、ライト・トラック/マルチ・アクティビティ・ビークル(MAV)セグメントの2つに分け、それぞれクラス別にランキング付けしており、以下に各クラスの1位の車名を記載する。このセグメント別では、トヨタ(レクサス、サイオン含む)が6部門で1位となっている。

乗用車セグメント

クラスブランド車名
サブ・コンパクトヒュンダイアクセント
コンパクトフォードフォーカス
コンパクト・スポーティーマツダMX-5 ミアータ
コンパクト・プレミアム・スポーティーボルボC70
エントリー・プレミアムメルセデス・ベンツCクラス
ミッドサイズ・プレミアムレクサスGS
ミッドサイズ・スポーティーフォードマスタング
ラージ・プレミアムレクサスLS460
ミッドサイズホンダアコード
ラージフォードトーラス

ライト・トラック/マルチ・アクティビティ・ビークル(MAV)セグメント

クラスブランド車名
コンパクト・クロスオーバー/SUVトヨタFJクルーザー
コンパクト・MPVサイオンxB
エントリー・プレミアム・クロスオーバー/SUVアキュラRDX
ミッドサイズ・クロスオーバー/SUVホンダアコードクロスツアー
ラージ・クロスオーバー/SUVシボレータホ
ミッドサイズ・プレミアム・クロスオーバー/SUVレクサスGX460
ラージ・プレミアム・クロスオーバー/SUVキャデラックエスカレード
ミッドサイズ・ピックアップ日産フロンティア
ミニバントヨタシエナ

 そのほかこの調査では米国市場向けモデル生産工場を対象に、初期品質を計測。製造不具合、設計不具合の2つのカテゴリーに属する不具合指摘項目について、ユーザーが指摘したものを100台あたりの不具合として算出している。

 このプラントアワードで最も優秀だったのが、ダイムラーのイーストロンドン(南アフリカ)工場の28PP100。この工場の生産モデルはメルセデス・ベンツ Cクラスとなっている。そのほか地域別の1位については、下記の表のとおり。欧州/アフリカについてはダイムラーが1位のため、2位を記載しておく。

地域会社名工場生産車種PP100
北米/南米トヨタケンブリッジ(カナダ)レクサス RX30
アジア太平洋トヨタ九州第2(日本)レクサス ES、IS、RX32
欧州/アフリカポルシェシュトゥットガルト(ドイツ)911、ボクスター32

(編集部:谷川 潔)
2010年 6月 18日