経済産業省と国土交通省、2020年に向けた自動車燃費基準の検討開始
更なる省エネルギーの推進による中長期的な地球温暖化対策として

2010年6月23日発表



 経済産業省と国土交通省は6月24日、有識者などを集めた合同会議を設置し、乗用車などの新たな燃費基準策定に向け、検討を開始することを発表した。

 運輸部門からのCO2排出量の約9割を占めている自動車について、1999年の「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(省エネ法)に基づいた燃費基準の導入や規制を強化、また、自動車メーカーの取り組みや税制優遇等の効果もあり、自動車燃費は着実に改善が図られている。しかし、更なる省エネルギーの推進、中長期的な地球温暖化対策が求められていることから、2020年に向けた新たな自動車燃費基準検討が必要となっていると言う。

 そこで、経済産業省と国土交通省において乗用車等の新たな燃費基準策定の検討を開始するとして、経済産業省においては総合資源エネルギー調査会省エネルギー基準部会のもとに「自動車判断基準小委員会」を、国土交通省においては交通政策審議会陸上交通分科会自動車交通部会のもとに「自動車燃費基準小委員会」を設置し、同一の委員構成による合同会議形式で審議を行うとした。

 第1回合同会議は6月28日に開催され、議事要旨は両省のWebサイトに掲載される。概ね1年を目処に結論を出す予定だと言う。

 会議のメンバーは以下のとおり(敬称略)。

石谷 久(東京大学名誉教授)
木場弘子(キャスター、千葉大学特命教授)
後藤雄一(独立行政法人交通安全環境研究所環境研究領域長)
小林敏雄(東京大学名誉教授)
塩路昌宏(京都大学エネルギー科学研究科教授)
大聖泰弘(早稲田大学大学院創造理工学研究科教授)
近久武美(北海道大学大学院工学研究科・工学部教授)
中谷明彦(モータージャーナリスト)
林良 嗣(名古屋大学大学院環境学研究科教授)
松橋隆治(東京大学大学院新領域創成科学研究科教授)

(鈴木賢二)
2010年 6月 24日