ボッシュ、新型操舵角センサー「LWS6」を量産化
相対角変化量測定タイプで、ゼロ点補正を不要に

LWS6

2010年5月発表(現地時間)



 ボッシュは5月(現地時間)に、新型操舵角センサー「LWS6」を量産化したと発表した。操舵角センサーは、ステアリングの切れ角(操舵角)を検出する装置で、横滑り防止装置のESC(Electronic Stability Control)、電動パワーステアリング(EPS:Electric Power Steering)、車間距離制御装置のアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC:Adaptive Cruise Control)などに利用されている。

 LWS6は、従来タイプの操舵角センサー「LWS5」が巨大磁気抵抗効果を利用したGMR(Giant Magneto Resistive effect)素子を使用しているのに対し、ホール効果を利用したホール(Hall)素子を使用して操舵角を検出。角度情報も、絶対角から相対角へと変更することで、ゼロ点補正を不要としている。角度分解能は、1.5度(標準値)で、回転量に応じた矩形波信号を出力。この信号をシステムコントロールユニットで演算することで、回転方向、回転角度、回転速度、回転角速度を出力できる。

 また、電源OFF時のスタンバイ電流も必要とせず、システム全体のコスト削減にも貢献すると言う。そのほか、LWS6はシステムに合わせた形状で設計できるため、さまざまなステアリングコラムへの取付けやスイッチユニットへの統合など、拡張性のある適合オプションを提供可能と言う。なお、このLWS6は現在の環境基準に合致し、鉛フリーのコンポーネントで構成されている。

(編集部:谷川 潔)
2010年 7月 27日