首都高、川崎線 殿町~大師JCT間を10月20日に開通
開通記念の半額割引を実施

大師JCTトンネル内で行われた開通日時発表会

2010年8月24日発表



 首都高速道路は8月24日、現在建設している神奈川6号川崎線の殿町~大師JCT(ジャンクション)間を、10月20日15時に開通することを発表した。また、川崎線開通にむけPR活動を行っていく「KawasaKids黄パト隊」の任命式も行われた。

首都高速道路 神奈川建設局長 長谷川和夫氏

 開通日時発表会は、現在建設が進められている大師JCTのトンネル内で行われ、首都高速道路 神奈川建設局長 長谷川和夫氏によって発表された。

 開通するのは大師JCTから川崎線 殿町出入口までの約2km。これにより大師出入口と川崎線が接続されるほか、川崎線から神奈川1号横羽線の横浜方面へ行けるようになる。

 長谷川氏によれば、これにより川崎駅から羽田空港までの時間が、一般道を使った場合と比べ13分短縮すると言う。また、湾岸線との連絡路となるため、湾岸線が事故などで渋滞した際の迂回路としても使えるとした。

10月に開通する区間川崎駅から羽田空港までの時間が13分短縮開通日は10月20日。羽田空港の新国際線ターミナルがオープンする10月21日より前に開通するのが目標だったとのこと

 なお、開通から2011年3月31日まで開通記念割引を実施。川崎線(大師JCT~川崎浮島JCT)の利用に限り、ETC車載器の利用で通行料を半額にする。普通車の場合で、平日昼間は通常600円が300円、平日夜間は夜間割引が適用された480円のさらに半額の240円、日曜祝日は200円となる。

 なお、川崎線から川崎浮島JCT方面に向かった場合、浮島出入口は利用できない(浮島出入口は湾岸線専用)ため、川崎浮島JCTから別料金の湾岸線(東京方面)か東京湾アクアラインを利用した場合に限る。湾岸線を横浜方面に向かった場合や、アクアラインなどから川崎線に入った場合も、大師出入口で降りずに横羽線に接続した場合は対象外となり、通常の神奈川線の料金となる。

 ただし、川崎線は環境ロードプライシングの対象でもあるため、大型車に限っては大師出入口から湾岸線神奈川方面へ向かった場合も環境ロードプライシングの割引が適用される。アクアラインや湾岸線東京方面に接続した場合もロードプライシングには適合するが、割引率の高い開通記念割引の料金が適用される。

 開通日時の発表に合わせて、川崎線開通のPR活動を行うKawasaKids黄パト隊の任命式も行われた。Kawasakids黄パト隊は、一般から公募した川崎市に住む小学生の中から選ばれた10人。すでに様々な研修をしてきたと言い、この日正式に隊員として任命された。任命書を授与したのは引き続き長谷川氏。黄パト隊代表の柳光輝くんが受け取った。また川崎市建設緑政局長 栗林栄氏から全員に隊員カードが授与された。

KawasaKids黄パト隊の任命式も開催選ばれた10名の隊員はすでに研修を受けたと言う代表の柳君に任命書を授与
川崎市建設緑政局長 栗林栄氏より隊員全員に隊員カードが授与されたKawasaKids黄パト隊の全10名10月3日の一般開放デーにKawasaKids黄パト隊は出動する

 この日は発表会の他に、一般参加者100名による現場見学会も行われたが、開通直前の10月3日には一般開放デーを予定しており、黄パト隊はそこでもPR活動を行うと言う。10月3日の一般開放デーについては詳細未定で、追って川崎線の特設サイトなどで募集する予定とのことだ。

8月24日時点での大師JCTの模様トンネル入口付近は舗装も終わり、白線なども引かれていた
ロードプライシング用の通信設備も完成。壁面に張ってあるパネルは電波が拡散しないよう抑えるためのものガードレールなどの資材が多数置かれていたトンネル内にはすでにファンも設置されていた
同日行われた見学会では、非常通路の見学などが行われた道路があるのが地下5階と6階。最深部は地下40mとのことで、通常の建物であれば地下10階以上の深さになる
避難誘導はグリーンで統一。壁面や床面などに分かりやすく案内が表示される地上に出ると、緊急避難場所などが書かれた周辺地図が掲示されていた
大師JCT付近ではトンネル内は2階建て構造になっているが、これはその下層部分(大師JCTへ向かう方向)。この区間は、巨大なトンネルを掘ってから上下2分割にしているため、天井部の作りが一般的なトンネルとは異なる
写真左がシールド工法で掘った部分、右が地上から掘り下げた縦坑部分。この縦坑部分からシールドマシンを下ろしたり、土を地上に上げたりした縦坑部分だけ屋根の形状が違う。これは、最後にふたをする形になる縦坑部は、作業が一番最後になるため、通常は橋を造るときに使うような、外で作った床板を掛けるような作り方にしたため。これにより工期が大幅に短縮できたと言う

(瀬戸 学)
2010年 8月 24日