フォルクスワーゲン「ドライビング チャレンジ2010」で、「ポロGTI」がデモ走行

ハンドリングコースを激走したポロGTI

2010年8月28日開催
静岡県 富士スピードウェイ



 フォルクスワーゲン グループ ジャパンは8月28日、静岡県の富士スピードウェイで、「フォルクスワーゲン ドライビング チャレンジ2010」を開催した。

 「ゴルフR」「シロッコR」「パサート バリアントR36」の、「Rシリーズ」と呼ばれるハイパフォーマンスモデルの性能を無料で体感できるイベントで、事前に募集した45名の一般ドライバーが参加した。レーシングコースでの高速走行や、ドリフトコースでのハンドリング、ウェット走行といったメニューが用意されていた。

 またこのイベントには、サプライズで未発表の新型「ポロGTI」が登場した。

 この日、原宿で開催された「フォルクスワーゲン夏祭り 2010」でもポロGTIがお披露目されたが、夏祭り会場ではステージ上に展示されただけ。富士スピードウェイではハンドリング走行のコース説明のために、コースをデモランし、その後はコース脇に展示された。展示車は、乗り込んだり、エンジンを見たりできる状態だったため、大きな注目を集めた。

 ドライビング チャレンジ2010の様子とポロGTIについて、写真を中心にリポートする。

3000名の応募者から選ばれた45名が参加し、Rシリーズのパフォーマンスを堪能した

ESPなどの効果を体験できるメニュー
 ドライビング チャレンジ2010で用意されたメニューは、「ウェットロード体験」「ハンドリング体験」「ハイスピードパフォーマンス体験」の3つ。

 ウェットロードは、ジムカーナコースに水を撒いた円形のコースを造り、パサート バリアント R36で定常円旋回をするもの。インストラクターが助手席に同乗して、ESP(横滑り防止装置)OFFで3周、ONで3周、さらにインストラクターの同乗なしで3周を体験できる。

 ESP OFFでは、アクセルをゆるめなければオーバーステアになり、コースの外に出てしまうことになるが、ONならESPがブレーキやスロットルをコントロールして、ニュートラルステアを維持するのを、まさに体感することができるのだ。

ウエットロード体験の会場は、ジムカーナコース散水車で水を撒き、定常円旋回コースを造った使用する車両はパサート・バリアントR36。ハルデックスカップリングの4WDシステムを備える
ドライビングポジションの合わせ方を説明するインストラクターの小幡栄氏は、全日本グループAやスーパー耐久でチャンピオンに輝いたレーサーウェットロードを定常円旋回するパサート・バリアントR36。激しい走りをしても、ESPによりスピンすることなく、ドライバーに操作の余地を残してくれる

 ハンドリング体験は、ドリフトコースに作ったコースで、スラローム、レーンチェンジ、急加速・急停止ができる。使用する車両は4WDのゴルフRとFFのシロッコRで、両方に1回ずつ乗ることができた。

 ここでは4WDとFFのハンドリングの違いや、やはりESPによるスタビリティを体感できた。

ハンドリング体験の会場はドリフトコース。パイロンで体験コースが造られている体験に使用したのはゴルフRとシロッコR。両方に1回ずつ乗ることで、4WDとFFの違いを体験する
コース図。スラローム、レーンチェンジ、発進加速と急停止が体験できるまずはスラローム
レーンチェンジ。急ブレーキと急ハンドルがほぼ同時に必要になる動作だが、ESPのおかげで姿勢を崩さない
最後は急加速、急停止。100mほど加速してから10mほどのブレーキングで停止する

 最後のハイスピードパフォーマンス体験は、富士スピードウェイのレーシングコースを、ゴルフRやシロッコRで走行するもの。車種は選べないものの、全長1.5kmのストレートや、第2コーナーとコカコーラコーナー、300Rなどで、一般道では経験できない速度を出し、後半のセクションではESP ONでのコーナーリングを体感できる。

 また、インストラクターが運転するパサート・バリアントR36に同乗してレーシングコースを走行できる「サーキットタクシー」も行われ、参加者の同伴者もレーシングコースでのハイスピード走行を経験できた。

ハイスピードパフォーマンス体験のコースを説明するインストラクターの高木真一氏はSUPER GTにARTA Garaiyaで参戦中ハイスピードパフォーマンス体験は17番ピットから5台ずつ出発、インストラクターがドライブするパサート・バリアントR36の先導で、レーシングコースを3周する。ヘルメット装着が義務
先導車のパサート・バリアントR36。サーキットタクシーにも使われた

 

ポロGTIがデモ走行
 ハンドリング体験コースには、サプライズで「ポロGTI」が展示されたうえ、コース説明の際には、ポロGTIがデモ走行した。


ハンドリングコース脇に展示されたポロGTI。とくに事前のアナウンスはなかったが、やはりこうしたイベントに来る人々はめざとく見つけ、さまざまな質問をしていたディフューザー形状のリアバンパーに、デュアルパイプのエキゾーストエンド
赤いラインの入ったハニカムグリルと、LEDのドライビングランプがGTIの証しタイヤはダンロップのSPスポーツマックス、サイズは215/40 R171.4リッター ツインチャージャーTSIエンジンと7速DSGで前輪を駆動する。ゴルフに搭載されているツインチャージャーエンジンよりもハイチューンだが、特に省燃費運転を心がけずとも、12km/L以上の燃費を記録すると言う。バッテリーがフロントにないことにも注目。もちろん前後重量配分に配慮してのこと
GTIの文法に則って、チェック柄のシートに赤いステッチが入る
ステアリングホイールやシフトブーツにも赤いステッチ280km/hまで刻まれるメーターパネルペダルはアルミ
ポロGTIがハンドリングコースに登場、高木インストラクターが乗り込んで、デモ走行を開始した

(編集部:田中真一郎)
2010年 9月 2日