ルノー、「カングービボップ」発表会開催 何でも積載できるユーティリティさを持つビボップを楽しんで欲しい |
発表会では報道陣やジャーナリスト向けの試乗会も開かれた |
ルノー・ジャポンは9月9日、同日発売した「カングービボップ」の発表会を、都内で開催した。
ビボップは、2007年の東京モーターショーで展示されたカングーのコンセプトカー「カングー コンパクト コンセプト」をベースに、カングーとは異なるテイストが与えられたモデル。
ボディーサイズは3870×1830×1840mm(全長×全幅×全高)、ホイールベース2310mmと、カングーと比べて345mmも全長を切り詰めるとともに、ホイールベースも390mm短くなった。これにより広大なスペースを持っていたカーゴスペースが縮小されたほか、スライド式の後席ドアもない。
その一方で、全高が10mm高くなったほか、フロント、センター、リアの3パートにグラスエリアが設けられた恩恵で、開放感が一層高まった。さらに、ルーフの約1/3を占め、前方にスライドできるリアグラスルーフを採用し、その個性を一層強調する仕様とした。リアグラスルーフはオープン状態で走行することも可能なので、あたかもオープンカーのようなフレッシュエアーを楽しめる。
ボディーカラーはレッド+シルバー(ルージュ パボ+グリ シデラルM)、ホワイト+シルバー(ブラン グラシエ+グリ シデラルM)、ブラック+シルバー(ノワール メタル&グリ シデラルM)の3パターンを設定。単純に上下で切り分けられたツートンカラーではなく、前後バンパーやボンネット、ドアミラーなどにベースカラーと異なる色を採用することで、派手すぎず、しかし地味すぎない絶妙なカラーリングが施される。
ブラック+シルバー(ノワール メタル&グリ シデラルM)カラーのビボップが展示された |
アーモンド型のヘッドランプを採用 | カングーは15インチだが、ビボップは16インチアルミホイールを標準装備。タイヤサイズは205/60 R16 | エンジンはカングーと同じ直列4気筒DOHC 1.6リッター |
サイドウインカーは珍しいトライアングル形状 | be-bopのロゴはテールゲート左側につく | テールゲートを開けたところ |
エンジンは、カングーと同じ最高出力78kW(105PS)/5750rpm、最大トルク148Nm(15.1kgm)/3750rpmを発生する直列4気筒DOHC 1.6リッターで、これに5速MTを組み合わせて前輪を駆動させる。AT仕様は設定されない。しかし、車両重量をカングーより50kg軽い1370kgとしたほか、四隅に配置したタイヤ、16インチアルミホイール(タイヤサイズ:205/60 R16)などの採用で、より軽快な走りが楽しめると言う。
また、車両が目的の軌道からずれた際に正しく補正する「アンダーステアコントロールロジック」を搭載したESP(横滑り防止装置)や、滑りやすい路面で車体をコントロールするASR(トラクションコントロール)、ボッシュ製EBD(電子制御制動力分配システム)、EBS(緊急時ブレーキアシストシステム)などを搭載し、安全性を高めている。
インテリアでは4座独立タイプのシートを採用し、リアの2座は折りたためるほか取り外すことも可能。リアシートを装着した状態での荷室容量は174~214Lだが、取り外すことで1462Lまで拡大する。カラーはレッド+ダークブラウンの1色のみの設定。
後席のアレンジ。取り外せば1462Lもの荷室スペースが出現する |
ルノー・ジャポンCOOの大極司氏 |
発表会では、ルノー・ジャポンCOOの大極司氏が「フランスの文化やスポーツな走りを楽しみたいユーザーに愛して欲しい」「何でも積載できるユーティリティさを持つので、愛犬や家族、友人とともに楽しんで欲しい」と述べ、シートのアレンジ次第で荷室を広げられるなどビボップの魅力をアピール。
また、9月7日で終了したエコカー補助金や、今年度の同社の販売台数が好調なことについても触れ、「エコカー補助金は我々にはあまり関係のない話だったが、2010年1~8月の登録台数は2009年通年を上回った」とし、これは「FTS(フレンチタッチ、トレンディ、スポーツ)戦略」が効を奏した結果だと言う。このことから、「今後も日本でのニッチトップを目指すとともに、ビボップのような面白いクルマを導入していく」と、抱負を述べた。
(編集部:小林 隆)
2010年 9月 10日