首都高、神奈川6号川崎線 殿町~大師JCT間を本日開通
新国際線ターミナルができる羽田空港へのアクセスが向上

大師JCTのトンネル内で行われた開通式

2010年10月20日15時開通



 首都高速道路は10月20日15時より神奈川6号川崎線 殿町~大師JCT(ジャンクション)間を開通した。同日行われた開通式には神奈川県知事の松沢成文氏や川崎市長の阿部孝夫氏などが訪れた。

 川崎線は湾岸線とアクアラインが接続する川崎浮島JCTから川崎市内方面に伸びる道路で、これまで殿町出入口までで止まっていた。今回開通するのはこの殿町から大師JCTまでの約2km。これにより川崎線は大師出入口と、大師JCT経由で神奈川1号横羽線の神奈川方面と接続する。開通の翌日となる21日に、新国際線ターミナルがオープンする羽田空港へのアクセスが向上し、川崎駅からの場合で、従来の一般道と比べ13分短縮する。また、川崎市街(浜川崎)からアクアラインまでの時間で20分短縮するとしている。

 開通式では、首都高速道路 代表取締役会長兼社長の橋本圭一郎氏による挨拶、同社 神奈川建設局長 長谷川和夫氏による工事経過報告に続いて、神奈川県 松沢知事や川崎市の阿部市長から祝辞が述べられた。

首都高速道路 代表取締役会長兼社長 橋本圭一郎氏首都高速道路 神奈川建設局長 長谷川和夫氏
神奈川県知事 松沢成文氏川崎市長 阿部孝夫氏

 松沢知事は、「この川崎線をはじめ、ここ5年10年で神奈川県の高速道路ネットワークはかなり充実する」と述べ、さらに川崎市長も推進している京浜港や、羽田空港国際線ターミナルも合わせて「陸海空のネットワークがこの川崎を中心に繋がる変革の時期だ」と述べ「これを神奈川や川崎市の経済発展にしっかりとつなげていかなければならない」とした。

 そのために神奈川県が進めている神奈川口構想についても触れ、「本当は羽田空港の新ターミナルに間に合わせたかった。今後も実現に向けご協力をお願いしたい」とした。

 また、首都高速道路の皆様に是非お願いしたいこととして、神奈川県が進めている環境対応車の普及ついて言及し、「首都高速道路でも料金にメリットを設けて欲しい。そうすることで環境対応車の普及につなげることができる。ただし、これは首都高速道路にとって負担となるため、5年間の期限付きでよいと思う。半年前に前原大臣に話したが、最近はすぐ大臣が替わってしまう。是非とも首都高速道路の皆様には、環境対応車に対する料金の見直し割引や急速充電器を、すべてのPAに置いていただくような整備もお願いできればと思う」と述べた。

 式典のあと、鋏入れ式も行われ、松原知事や関係者を乗せた車両全32台によって通り初め式も行われた。

鋏入れ式通り初め式
通り初め式では記者らもバスで開通直前の川崎線を走ることができた大師JCTからトンネル区間を抜け地上部へすでに開通している殿町出入口。大師JCTからここまでが新たな開通区間になる
ちょうど殿町出入口の合流付近から羽田空港を見ることができる。新国際線ターミナルは、開通の翌日となる10月21日オープン川崎線を走っていると、離着陸する飛行機も間近に見ることができた
川崎浮島JCTからアクアラインや湾岸線の東京・横浜両方面へアクセスできるこちらは川崎線を大師JCTに向かったところ。撮影時はまだ開通前だったため、案内看板はご覧のとおり

 なお、開通記念割引として、大師出入口と湾岸線(東京方面)または東京湾アクアラインとの接続(相互)の通行料を半額にする。大師JCTから横羽線に接続した場合や、川崎浮島JCTから湾岸線を横浜方面に接続した場合は神奈川線の料金が適用される。対象となるのはETC車限定で、期間は2011年3月31日まで。

(瀬戸 学)
2010年 10月 20日