人とクルマと自然の共生「リバーレイド」開催 クルマとカヌーと自転車を使って自然を満喫 |
10月16日、17日、栃木県の茂木町で第18回リバーレイド那珂川が開催された。リバーレイドとは、2日間にわたり、チームでクルマとカヌーを使ってさまざまなゲームで競うもの。人とクルマと自然の共生を目指したもので、COP10(生物多様性条約第10回締約会議)パートナーシップ事業としても認めらている。
日本人で初めてパリ・ダカールラリーに参戦した横田紀一郎が発起人となって行われており、今年で16年目。横田氏と言えば、トヨタ「プリウス」で北米やヨーロッパのほか、ハイブリッドカーとして初めてサハラ砂漠の縦断に成功し、最近では南米大陸縦断、オーストラリア大陸も走破した人物。現在はプリウスPHVを使って、各地で電気をもらいながら日本を縦断するECO-MISSION2010を行っているところで、九州、本州を走破し、11月からは北海道に上陸すると言う。
ツインリンクもてぎのそばにあるオートキャンプ那珂川ステーションを拠点に開催 | 発起人で日本人ラリーストの第一人者でもある横田紀一郎氏 | レーシングカヤックのナショナルチーム選手兼コーチも務めた島村健司氏も参加 |
ゲームはクルマ班とカヌー班に分かれて行われ、クルマではコマ図のルートを指示された速度で走り、いかに時間どおりに走るかを競うラリーや、カヌーでは、ハンディGPS「GARMIN」を使って、指示された場所に向かい、シールを集めてまわる宝探し、また、川でゴミ拾いをして、よりユニークなものを拾うなど、単にクルマやカヌーの操作技術が高くても勝てない内容。初日のクルマチームには、地元の農家に行って野菜を収穫してくる、といったオーダーも用意され、夜にはその野菜を使って創作料理を作るという料理対決も行われた。
2日目には参加車両でタイヤ交換をしたり、用意されたクルマを使ってクルマの日常点検を行うといったゲームも用意。なお、カヌーはできないというチームはクルマだけでの参加も可能なほか、子供でも参加できる自転車によるゲームも用意された。
ゲームの内容は、地産地消などエコへの考えが盛り込まれており、たとえば川の清掃は、「ゴミを拾うだけでなく、ゴミを拾っている内に、それを見ていた地元の人がゴミを捨てなくなった」(横田氏)と言い、またタイヤ交換も、「エンジンが壊れても死ぬことはないが、タイヤがダメになれば命に関わる」という横田氏の理念によるもの。
全23チーム、100名が参加。第1回から参加しているという人もいれば、初参加のチームも多く、なかには1人で参加した人も。また、リバーレイドに協賛しているカー用品メーカーのカーメイトからは、社内のエコ検定で合格したメンバーでチームを作って参加していた。
表彰式では初参加のチームを対象にした賞も用意され、じゃんけん大会も合わせてほとんどの人が商品をゲットしていた。閉会式で横田氏は「環境って言葉はあまり使いたくないが、自然を体感してもらいたいと思った。リバーレイドの原点はエコを体験してもらうこと。人と自然とクルマの共生。勝ち負けではなくできたことに満足してもらいたい」と締めくくった。
なお、次回のリバーレイドは2011年5月28日に開催される。
(瀬戸 学)
2010年 10月 22日