JAF、「自賠責保険料は本来の目的に使用すべき」との調査結果

2010年10月29日発表



 JAF(日本自動車連盟)は10月29日、「自動車損害賠償責任保険に関するアンケート調査」の結果を発表した。この調査は、全国の20歳以上の自動車ユーザーを対象に、10月19日、20日の2日間、インターネット調査を行ったもの。2066人の有効回答を得ている。

 調査内容は、自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)についてで、その保険料や目的、また積立金の使途についてとなっている。強制加入が義務づけられている自賠責保険は、事故の被害者救済のために作られた。そのため、保険料の一部を救済対策資金として積み立てている。

 自賠責保険の保険料については、「知っていた」(47.3%)、「知らなかった」(52.7%)となっており、約半数が保険料の金額について理解しており、自賠責保険の目的については、「知っていた」(38.6%)、「ある程度知っていた」(40.4%)で、約8割が理解している。

自賠責保険の保険料を知っているか?自賠責保険の目的について知っているか?

 一方、財務省はこの積立金の一部を財政補填の目的として一般会計へ組み入れており、いまだ5893億円が返済されていない。この目的外の使用については、「知っていた」(1.8%)、「ある程度知っていた」(6.8%)となり、何らかの形で知っている人は1割未満となる。返済については、「約束どおり返済し、本来の目的に使用すべき」(79.1%)、「そのまま一般財源として使ってもよい」(10.2%)、「分からない」(10.7%)となり、約8割が一般会計へ貸し出された積立保険料の返済を求める結果となった。

自賠責保険の積立金が貸し出されていることについて知っているか?貸し出されている積立金が返済されないと、一般財源として何にでも使われることになる。このことについてどう思うか?

(編集部:谷川 潔)
2010年 10月 29日