三菱、電気自動車「i-MiEV」を一部改良
車両接近通報装置を採用したほか静粛性を向上。あわせて現金販売も開始

i-MiEV

2010年11月4日発売
398万円



 三菱自動車工業は11月4日、電気自動車「i-MiEV」を一部改良して発売した。価格は従来どおりで398万円。それに伴い、これまで販売方式は税金や整備費用の一部を料金に含んだリース(メンテナンスリース)のみだったが、新たに現金販売も開始した。

 今回の一部改良では、歩行者等に自車の接近を知らせる車両接近通報装置(国土交通省ガイドライン準拠)を新たに採用したほか、高速走行時のモーター音や、ブレーキ負圧電動ポンプの作動音を低減し、静粛性を向上させた。

 普通充電ケーブルも変更を受けた。200V充電では、EV充電用の新型屋外コンセント(平型、パナソニック電工製WK4322)に対応するため、従来のコンセント(丸型)に加えて変換アダプターを標準装備化。また、100V充電では、EV充電用の新型屋外コンセント(パナソニック電工製WK4311)に対応する新形状の変換アダプターに変更した。普通充電ガンも、端子部保護用キャップや、盗難・悪戯防止用の鍵付け穴の追加が行われている。

新型屋外コンセント(パナソニック電工製WK4322)に対応するため、変換アダプターを標準装備化した100V充電用の変換アダプター普通充電ガン(AC200V([丸型]充電ケーブル)

 機能面では、補機用バッテリー(12V)の電力消費を抑えることを目的に、LOCK位置以外で運転席ドアを開けると警告音を発生する「警告ブザー」、ACC位置のまま30分経過するとACC電源を自動でカットする「ACCオートカット機能」、ルームランプが点灯したまま車から離れると30分後に自動消灯する「ルームランプオートカット機能」を追加。

 また、車両統合制御技術「MiEV OS(MiEV Operating System)」の改良も行われ、駆動用バッテリー残量や航続可能距離の精度を向上。さらに、フロントブレーキのキャリパー剛性アップや摩擦材を変更してブレーキフィールの改善を図ったほか、アクセルペダルとブレーキペダルを同時に踏んだ際、ブレーキを優先するブレーキオーバーライド制御を採用している。

 ボディーカラーは、これまでの8色展開から新たにブラックマイカ、ミスティックバイオレットパール(有料色)の2色を追加し、全10色展開となった。

 なお、今回標準装備化された車両接近通報装置は、従来モデル向けにも11月中旬に発売される。価格は3万7800円(取付工賃含む)。

ボディーカラーでは新たにブラックマイカ(写真左)とミスティックバイオレットパール(写真右)を追加

(編集部:小林 隆)
2010年 11月 4日