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電装系市場はアイドリングストップや装着義務化のバックカメラが大幅拡大 富士キメラ総研調べより |
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2010年9月21日発刊
9万9750円
富士キメラ総研は世界の自動車用電装システムの動向を調査・分析し、「車載電装デバイス&コンポーネンツ Select 2011(上巻)」にまとめ、9月21日に発刊した。価格は9万9750円。
調査対象はエレクトロニクス機器、電子制御システム、センサーモジュール/センサー、半導体デバイス/受動部品、その他(ディスプレイ、車載基板、ワイヤーハーネスなど)、5分野49品目。
世界の自動車生産台数は、2009年には前年比10%以上減の6100万台に落ち込んだが、同社は新興国市場の需要拡大により、2015年に9232万台、2020年に1億600万台に拡大すると予測。
先進国ではハイブリッド車(HV)、電気自動車(EV)やダウンサイジングエンジン、アイドリングストップ、トランスミッションの多段化、エンジンの直噴化などの環境対応技術の開発が進展し、新興国では自動車市場の拡大と電子制御化が同時に進むため、電装部品市場も電子制御システムやセンサーを中心に、大幅に拡大すると見る。
この中で同社が注目するのが「アイドリングストップシステム」「車載カメラ応用システム」「エアバッグシステム」の3つ。
アイドリングストップシステムは、HVが主流の日本では限定的だが、MT主流の欧州や、エネルギーが逼迫している新興国など、海外では大きく伸びる市場と見られており、2020年には「エンジン車には標準搭載されるほど普及する可能性もある」としている。2010年の市場規模は215万台、460億円が見込まれており、2020年には1708万台、2082億円と、2010年比約4.5倍の大幅拡大を予測する。
車載カメラ応用システムは、バックカメラのほか、車線や障害物の認識用カメラを含む。バックカメラ市場は、カーナビと車載ディスプレイが普及していた日本で形成されたが、日本市場はほぼ飽和。2011~2015年にかけて義務化が予定されている欧米で拡大し、日本市場を上回る規模になると予測している。2010年は550万台、605億円だが、2020年には3243万台、2302億円(2010年比3.8倍)を予測する。
エアバッグは、これから搭載率が向上し、義務化も予定されている新興国のほか、搭載率100%に近い日米欧でも、装備個所が増加するため、拡大が見込まれる。2010年は4767万台、1兆2085億円に対し、2020年は9769万台、2兆1563億円(2010年比1.8倍)を予測する。
■電装部品分野別市場推移(富士キメラ総研調べ)
分野 | 2010年見込 | 2020年予測 | 対10年伸長率 |
電子制御システム | 8兆4313億円 | 13兆6492億円 | 161.9% |
エレクトロニクス機器 | 3兆2205億円 | 3兆7425億円 | 116.2% |
センサモジュール/センサ | 9792億円 | 1兆9851億円 | 202.7% |
半導体デバイス/受動部品 | 7398億円 | 1兆929億円 | 147.7% |
その他 | 5兆1855億円 | 8兆8021億円 | 169.7% |
(編集部:田中真一郎)
2010年 11月 26日