J.D.パワー、新車装着タイヤの顧客満足度調査結果を発表
ブリヂストン、ミシュランが2セグメントでトップ評価

2010年12月16日発表



 J.D. パワー アジア・パシフィックは12月16日、2010年日本OE(Original Equipment:新車装着)タイヤ顧客満足度調査の結果を発表した。

 乗用車を新車で購入し、7~18カ月経過したユーザーを対象に新車装着タイヤの満足度を調査。軽自動車、コンパクトカー、パッセンジャーカー、ミニバン、SUVの5セグメントで分析を行った。2009年3月~2010年2月に新車を購入した乗用車ユーザーに対し、2010年9月にインターネット調査を実施。総計5462人から回答を得た。

 ユーザーからは「ハンドリング/グリップ性能」「乗り心地/静粛性」「耐久性/信頼性」「見映え」の4つのファクターから評価を聞き、総合満足度スコアを1000点満点で算出している。

軽自動車セグメント タイヤブランド別総合満足度

軽自動車
 軽自動車で1位となったのは562ポイントを獲得したブリヂストン。全てのファクターの評価がトップで、「ハンドリング/グリップ性能」「見映え」で高い評価を得たと言う。

 2位は545ポイントのヨコハマで、この2ブランドがセグメント平均(540ポイント)を上回った。以下、ファルケン(531ポイント)、ダンロップ(520ポイント)と続く。


コンパクトカーセグメント タイヤブランド別総合満足度

コンパクトカー
 コンパクトカーの1位は558ポイントのブリヂストン。軽自動車同様、全てのファクターの評価がトップで、「ハンドリング/グリップ性能」「見映え」で高評価を得た。

 2位は546ポイントのダンロップで、この2ブランドがセグメント平均(546ポイント)を上回っている。以下、ヨコハマ(539ポイント)、トーヨー(530ポイント)と続いた。


パッセンジャーカーセグメント タイヤブランド別総合満足度

パッセンジャーカー
 パッセンジャーカーでのトップは635ポイントのミシュランで、6年連続で1位に輝いた。

 2位はわずか5ポイント差だったコンチネンタル(630ポイント)で、以下ブリヂストン(616ポイント)、ダンロップ(607ポイント)となり、この4ブランドがセグメント平均(600ポイント)を上回った。


ミニバンセグメント タイヤブランド別総合満足度

ミニバン
 ミニバンの1位は、唯一セグメント平均(561ポイント)を超えたヨコハマ(575ポイント)。以下、ダンロップ(554ポイント)、トーヨー(552ポイント)、ブリヂストン(544ポイント)という結果となった。


SUVセグメント タイヤブランド別総合満足度

SUV
 SUVのトップは637ポイントのミシュラン。全ファクターで評価が高く、総合満足度で2位以下のメーカーを引き離す格好となった。2位は614ポイントのブリヂストンで、この2ブランドがセグメント平均(604ポイント)を超えている。

 以下、ダンロップ(593ポイント)、ヨコハマ(590ポイント)、グッドイヤー(582ポイント)となった。


低燃費タイヤへの関心の高さ
 今回の調査では新車装着タイヤのオプション指定の志向についても聞いており、それによると追加費用を払ってタイヤメーカーを指定すると回答した人はわずか6%だったと言う。

 しかし、JATMA(日本自動車タイヤ協会)が定めるラベリング制度で定義された低燃費タイヤでは36%と大幅に高まり、低燃費タイヤへの関心の高さが伺える結果となった。

 また、ラベリング制度では現在「ウェットグリップ性能」「転がり抵抗性能」の2つの性能表示を行っているが、今回の調査で「タイヤ購入時に参考にしたい性能表示」を聞いたところ、「ウェットグリップ性能」「耐摩耗性能(ロングライフ)」「静粛性能」の順に意向が高いことが分かったと言う。そのことから、「ユーザーニーズの高い性能表示も検討に値する」との見解を示している。

 そのほか、夏用タイヤの購入時に新車装着タイヤと同メーカーのタイヤを購入するかどうかを聞いたところ、36%のユーザーが「購入する」と回答したと言う。タイヤメーカーの継続購入意向は満足度が高まる程高くなる傾向にあり、「夏用タイヤ、冬用タイヤのどちらも同じ傾向が見られる」としている。そうしたことから、「新車装着タイヤの顧客満足度を高めることは、履き替えタイヤの需要の獲得に繋がると考えられる」と結論づけている。

(編集部:小林 隆)
2010年 12月 16日