2011年以降、スマートフォン連動型などカーナビの多様化が進む
矢野経済研究所調べ

2011年1月11日発表



 矢野経済研究所は1月11日、「世界カーナビ/PND市場に関する調査結果 2010」を発表した。2010年12月24日に同社が発売した資料「2011年度版 カーナビゲーション/車載用情報通信システム市場」の内容をまとめたもの。同資料の価格は17万3250円。

 調査機関は2010年9月~12月で、国内外のカーナビメーカー、自動車メーカー、スマートフォンナビ関連企業等にヒアリングしたもの。

 これによると、2010年の世界市場は、カーナビが980万台、PND(パーソナル・ナビゲーション・デバイス)が3850万台。PNDがカーナビの4倍弱となっているが、カーナビが今後も堅調に成長を続け、2015年には1632万台と予測しているのに対し、PNDは今後微減傾向を示し、2015年には3150万台まで減少するとしている。

 これは、中国で低価格なSDカーナビ市場が急成長していること、PNDから安価なSDカーナビへの乗り換えが進むこと、スマートフォンナビの利用が増えることなどによる。自動車メーカーにユーザーの所有するスマートフォンをカーナビとして使う動きがあり、これがカーナビ市場、PND市場に影響を与えるとしている。

 また新興国ではスマートフォンナビなど安価な車載情報システムが計画されているほか、EV(電気自動車)のバッテリー容量マネジメント機器の多様化が進む。米国では2012年から「キッズ&カー法」によりリアカメラと車載モメントシステムなどの高機能カーナビが拡大することなどから、2011年から車載情報モニターの搭載が義務化されるため、モニターやクレードルとスマートフォンを組み合わせたシステムなどが登場するとしている。

世界のカーナビ/PND市場の推移(出展:矢野経済研究所)

(編集部:田中真一郎)
2011年 1月 11日