J.D.パワー、2011年の小型車販売台数は2010年を上回る7650万台の見込み
「2011年世界市場小型車需要予測」より

2011年2月16日発表



 J.D.パワー アジア・パシフィックは2月16日、「2011年世界市場小型車需要予測」を発表した。これによると、2011年の世界市場での小型車販売台数は、2010年の7200万台を上回る7650万台となる。

2010年は米国・中国が好調を維持
 2010年を市場別に振り返ると、米国市場での小型車の需要は、前年比で11%増となる1160万台。カナダは前年比7%増の160万台だったと言う。

 また、欧州市場では全体で見ると横ばいとなる1820万台だったものの、西ヨーロッパ地域では4%減となっており、「事態はあまり楽観的ではない」としている。

 一方、アジア・太平洋地域では、中国で前年比30%以上の伸びとなり、1720万台の乗用車と商用車が販売されたほか、インドも同じく前年比30%以上となる270万台を販売した。

 韓国は好調を維持、オーストラリアは史上2番目を記録する台数となった。日本は「わずかながら好転」にとどまった。

2011年は中国、インド、ブラジルなどの新興市場が牽引
 2011年は、中国、インド、ブラジルなどの新興市場がさらにシェアを拡大すると予想。こうした新興市場は2010年に小型車販売全体に占める51%のシェアを獲得しており、2011年には53%まで拡大するとしている。

 北米市場では、2010年比で11%増の1550万台との見通しで、とくに米国市場は依然として同地域での推進役を担い、2010年比12%増の1300万台に達すると言う。

 欧州では、西ヨーロッパ地域で2%減の1420万台となるものの、東ヨーロッパ地域はロシアの廃車プログラムやトルコの低金利のようなインセンティブによってもっと早く立ち直るとしており、4%増の390万台になるとの見通しを立てている。

 アジア地域全体では、世界市場の約42%を占める3220万台になるとしており、とくに中国では11%増の1900万台に達すると言い、リリースでは「依然、中国は米国を約600万台上回る世界最大の自動車市場であり、長期的に好調な市場である」と述べられている。

 なお、日本は9%減の440万台と予想されている。

(編集部:小林 隆)
2011年 2月 16日