オートリーゼン、仏P.G.O.のスポーツカー3モデルを販売
ロードスター2種とクーペ

2011年2月25日発売
488万2500円~519万7500円



 オートリーゼンは2月25日、仏P.G.O.オートモービルの「スピードスターII」「セバンヌ」「エムラ」を発売した。いずれも受注生産で、納期は約5カ月の見込み。

モデル価格
スピードスターII519万7500円
セバンヌ519万7500円
エムラ488万2500円

 P.G.O.オートモービルは2000年に創立された自動車メーカーで、2003年にスピードスターIIの販売を開始。2005年にセバンヌ、2008年にエムラを投入した。P.G.O.は創業者3人の名前の頭文字。

 発売された3台は、いずれもミッドシップのコンパクトな2シータースポーツカー。スピードスターIIとセバンヌがソフトトップを持つロードスター、エムラがリアハッチを持つ3ドアクーペとなっている。

スピードスターII
セバンヌ
エムラ

 スタイリングはポルシェ356をデフォルメしたもの。スピードスターIIは前後に独立したバンパーを付け、レトロなルックスに仕上げている。セバンヌはスピードスターIIのバンパーをエアロパーツ風に成形し、モダンな雰囲気を持たせた。エムラはルーフをボディー後端まで伸場した2ボックスクーペで、リアウインドーからルーフまで伸びるグラスリアハッチを持つ。リアハッチは上方に垂直に移動して開く。

 いずれもクロームのデュアルテールパイプ、アルミホイールを装備する。

 パワーユニットはプジョーの2リッター直列4気筒DOHC。可変バルブタイミング機構を備える。トランスミッションは5速MTが標準で、オプションで4速ATが用意される。パワートレーンは運転席の背後に横置きされる。

 ボディーは、マルチ・チューブラー・フレームにFRPのスキンをかぶせたもの。3モデルとも全備重量980kg(欧州仕様)となっている。ミッドシップレイアウトのため、容量240Lのトランクはフロントにある。

 スピードスターIIセバンヌエムラ
全長×全幅×全高[mm]3846×1735×13203700×1735×13203735×1735×1307
ホイールベース[mm]2230
トレッド前/後(欧州仕様)[mm]1440/1430
全備重量(欧州仕様)[kg]980kg
エンジン2リッター直列4気筒DOHC
最高出力[KW(PS)/rpm]103(140)/6000
最大トルク[Nm(kgm)/rpm]195(20)/3000
最高速度[km/h]200
0-100km/h加速約7秒
サスペンション前後マクファーソンストラット
タイヤ205/40ZR 17
ホイール7J×17
ブレーキ前後ベンチレーテッドディスク

 ステアリングホイール位置は左右が選べる。内装はレザー。エアコン、熱線入りフロントガラス、MP3対応ラジオ・CDプレーヤーなどを装備。アラームやクロームロールバー、エアロパーツなどさまざまなオプションが用意される。

 外装色はブラック・シャドウ、レッド・ブラッド、ホワイト・モンテカルロ、ノスタルジック・ブルーの4色、内装色はブラック、バーガンディ、フォーン、ブラウンの4色が選べるほか、カラー、素材は豊富なオプションが用意される。

 これらはすべて自由に組み合わせることができ、そのため受注生産となる。納期は5カ月程度と言う。3モデルを合わせた年間販売目標は50台だが、P.G.O.オートモービルの生産能力は年間300台あり、さらに工場を新設して台数を増やすという。

 オートリーゼンは2月25日、都内で発表会を開催した。同社は1971年に創業し、名古屋を本拠地として自動車の輸入販売を手がけてきた。オフィシャルインポーターとしては「ベルトーネX1/9」「シュペールマルタン」「ドンカーブート」「YES!」といったニッチなスポーツカーや、米国のキャンピングカーなどの実績がある。

 同社の中島寛社長はP.G.O.オートモービルの車両について「ATもMTもあり、左ハンドルと右ハンドルが用意されている。顧客層は幅広く、2シーターミッドシップとして価格的に魅力があるので、十分競争力があると判断した」と、導入の理由を述べた。

発表会場に展示されたスピードスターII
給油口は右リアフェンダーにフロントガラスは熱線入りドアミラーはプジョーのもの
フロントトランクトランクフロアのカーペットをめくると、FRPが見えるエンジンはハッチの奥のほうにある
インテリアはレザー
ステアリングはチルトする会場に展示されていたのは4速AT仕様。スノーモードやスポーツモード、マニュアルモードを備える。シフトセレクターはプジョーのもの
計器はすべてアナログメーターイグニッションキーとは別にスターターボタンを持つヘッドライトは角度を調整できる
ソフトトップは手動だが、トップを閉めているときにドアを開けると自動的にサイドウインドーが少し下がる仕組みを持つ。ソフトトップは3つのフックでフロントウインドー上端にロックする
内外装とも、豊富なカラーバリエーションが用意されるオートリーゼンの中島社長

(編集部:田中真一郎)
2011年 2月 25日